令和5年度第6回技術セミナーを開催 ~伝える技術の活用セミナー 第2弾(動画・配信編)~

講演中の一條 肇氏とスライド
講演中の奥村 由香氏と講演の様子

令和5年度第6回技術セミナー「伝える技術の活用セミナー第2弾(動画・配信編)」が、1月26日14:00–16:40に、つくばキャンパス4号館セミナーホールを会場としてZoomとのハイブリッドで開催されました。昨年度開催された「伝える技術の活用セミナー」が大変好評だったため、第二弾の企画となりました。今回も2部構成で、講演タイトルと講演者は以下のとおりでした。

(第1部)ジャンル別!動画撮影・おさえるべきポイント

一條 肇 氏(東北大学 事業支援機構 総合技術部 技術専門員)

(第2部)時代に乗り遅れない!動画投稿オンライン配信講座

奥村 由香 氏(大阪大学 産業科学研究所 技術室 情報・広報係長)

第1部の一條氏は昨年度に引き続いての講演でした。まず昨年度のおさらいとして、動画の対象となる代表的な4ジャンル(研修、イベント、インタビュー、施設/機器/人の紹介)と、それぞれの特徴が説明されました。次に、撮影に使用するカメラの種類と機材などの特徴と注意点の紹介があり、上記の4ジャンル別の撮影時のポイント説明がありました。さらに、動画の具体例として3例(研修、論文、インタビュー)の動画を見ながらの具体的な解説がありました。うまく撮れない人へアドバイスすることも多いとのことで、よくある失敗例とそれに対する実践的なコメントが紹介されました。とにかくカメラを安定させることが大事であるとのことでした。最後に、補足編として構図と構成に関してのバリエーションについて、カットの組み合わせやライティングの効果なども含めて広い内容の紹介がありました。一條氏の豊富な経験に基づいた、動画撮影時におさえるべきポイントが、多数の具体例を用いて紹介されて、とても分かりやすい内容でした。

第2部の奥村氏の講演は、(1)制作した動画をYouTubeへアップする、(2)動画をローカルネットワークに置く、(3)Zoomを用いて講習会や講演会を配信する、の3つがテーマでした。(1)ではアップの方法が具体的に示され、その通り操作すれば初心者でもアップできる内容でした。また操作時のコツや注意点が示されました。(2)ではHTML、videoタグの属性、ビデオファイル(mp4他)の特徴が説明されました。(3)はZoomに特化した内容でした。ZoomはKEKでも多く利用されていますが、配信では特に”音”の重要性が強調されました。さらに第2のカメラを利用した、資料を共有しない配信方法の紹介がありました。今後ぜひ活用したい内容でした。

全体を通しての質疑応答では、スマホ利用の動画撮影は場所によって有効であること、紹介動画などは手ブレ禁物なのでテクニックのある業者を利用する場合があること、場合によっては業者のストックしたファイルも利用するケースがあることなどの回答がありました。また公開予定の動画に写り込んだ人・物の扱いについても触れて、撮影の事前周知や許可を得ることをはじめ、写り込んだ場合のモザイク処理などのテクニックについての回答がありました。第2のカメラを利用する場合は、Zoomの「第2カメラのコンテンツ」の共有機能を使うことが有効であるとのことでした。参加者は講師を含め全部で116名、うちKEK40名、他76名(30大学、3大学共同利用研究所)となりました。今回のセミナーも大変好評でした。

一條 肇氏関連サイト
奥村 由香氏関連サイト
KEK技術職員関連サイト

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