12月1日 、つくば市のノバホールにおいて「KEKレクチャー&コンサート 科学と音楽の響宴2024」(つくば市・つくば文化振興財団共催、高エネルギー加速器科学研究奨励会協賛)を開催しました。「科学と音楽の響宴」は科学のレクチャーと音楽のコンサートを組み合わせることで脳と心をバランスよく刺激する刺激するイベントです。15回目となる今回は約360人が集まりました。
イベントの第一部では、KEKの浅井 祥仁(あさい しょうじ)機構長による講演が行われました。「宇宙のはじまりの『非常識』~唯物論から唯空論へ~」と題し、「唯空論」という宇宙の起源についての新しい視点を紹介しました。ユーモアを交えた語り口に、会場からは時折笑いがこぼれ、難しいテーマでありながらも来場者は興味深く耳を傾けていました。講演後の質疑応答では多くの質問が寄せられました。
第二部では、ピアニストの川添 亜希(かわぞえ あき)さんによるコンサートが行われました。川添さんは「天空に馳せる生命のロマン」というテーマで、バッハの「イタリア協奏曲」、フランクの「前奏曲、コラールとフーガ」、シューベルトの「即興曲」、ベートーヴェンのピアノソナタ「テンペスト」の4曲を演奏し、卓越した技術と深い表現力で来場者を魅了しました。アンコールではシューマンの「トロイメライ」が演奏され、その柔らかな旋律により会場に穏やかな時間が流れました。
「KEKレクチャー&コンサート科学と音楽の響宴2024」はKEK未来基金により開催しました。KEK未来基金では、皆さまからいただいたご寄附の一部をKEKのミッションである研究、教育および社会貢献活動を対象とした事業に活用しています。皆さまの温かいご支援に厚く御礼申し上げます。