高エネルギー加速器セミナー(OHO’22)を開催、企業参加が増加

講義風景・集合写真

高エネルギー加速器セミナーOHOは、若手研究者の育成と 企業の研究者の加速器科学への理解を深めることを目的として1984年以来毎年開催しています。今年は9月6日から9日までの4日間にわたって「超伝導電磁石技術」をテーマにZoomと対面を併用したハイブリッド形式で開催しました。会場となったKEKつくばキャンパス3号館セミナーホールではCOVID-19感染症対策ガイドライン及びKEK安全衛生推進室の指示に従ってアルコール消毒、検温、換気の徹底がなされました。

参加登録者数 は約150人で、その内訳は図のように55%が大学・国公立研究機関関係者、18%が学部・大学院生、27%が一般企業からの参加でした。昨年と比較すると一般企業からの参加者が10%程増えています。申し込み時点におけるオンライン参加希望者は71%、オンサイト(対面)希望者は5%、併用希望者は20%でした。昨年は感染拡大を受けて見送った施設見学ですが、今年はつくばキャンパスとJ-PARC東海キャンパスの二つのコースを設けて再開しました。またOHOセミナーシリーズの名物である夜話も復活させ、長年にわたり超伝導空洞・電磁石技術に貢献した山本明KEK名誉教授による講演が行われました。

OHO’22 参加登録者 内訳

プログラムでは超伝導の基礎と応用、線材開発、冷凍機技術等、超伝導電磁石技術に関連する分野を広く行いました。精鋭若手・中堅講師陣、そして超伝導技術分野で様々な受賞歴のある重鎮講師陣によるテキストは、教科書や資料集として今後も活用できるような素晴らしいものになりました。4日間の授業を通してクールな講師陣の超伝導技術に対する熱い想いを会場やZoom画面を通じて参加者に伝えました。

KEKつくばキャンパス、J-PARC施設見学

セミナー後のアンケートでは、COVID-19終息後にもオンライン参加オプションのある開催を希望する、という声がありました。
講義内容については「内容が難しくついていけないところがあったが、最先端の話を聞けたのでとても貴重な体験だった」というポジティブな意見があった一方で、「一講義あたり50分と長かったのでもう少し短くするか導入の部分を長くしてくれると聞きやすいと思った」という意見もありました。見学に参加した方からは「半日の施設見学では時間が足りない」という意見があり、特に移動に時間がかかる東海キャンパスの見学の参加者からは「丸一日を見学に当てて欲しい」という意見がありました。この他にも講義内容やテキスト、運営について様々なコメントがありました。

OHO’22のプログラム、講義資料、テキストについては以下のリンクよりご覧いただけます。

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