KEK技術部門では、技術職員の技能向上と専門性の強化を目的として、分野別の専門研修を継続的に実施しています。その一環として、2025年度は「真空技術」をテーマとした研修を、7月と9月の2回に分けて開催しました。
7月は、日本表面真空学会が主催している「2025年度営業職・文系にも役立つ真空技術講座」を技術職員専門研修として案内しました。この講座は、営業職や文系出身の方など科学技術を専門に学んだ経験のない方にも理解しやすい内容となっており、受講者52人のうち14人がKEKの技術職員でした。
9月には、真空技術に関する基礎的な知識持つ方を対象に、真空関連実習を実施しました。実習を通して真空技術の実践的な知識と操作スキルを身につけることを目的とした研修で、KEK技術職員3人が参加しました。
| テーマ1 真空技術講座 |
| 開催日時:2025年7月24日(木)9時45分~16時30分 講 師:石橋 拓弥 准教授(加速器研究施設 加速器第三研究系) |
| テーマ2 真空関連実習 |
| 開催日時:2025年9月4日(木)10時00分~16時00分 講 師:間瀬 一彦 教授(物質構造科学研究所 放射光実験施設) 菊地 貴司 専門技師(物質構造科学研究所 放射光実験施設) |

テーマ1:真空技術講座では真空技術の基礎や真空計及び真空ポンプの種類等を学びました。高校程度の知識を前提に、動作原理を示す図を豊富に用いた解説が行われ、専門外の人でも真空技術全体をイメージしやすい内容となっていました。終了後のアンケートでは「真空の様々な知識や語句等を学ぶことができてよかった」「講義内容と現象が一致し、理解が深まった」といった感想が寄せられました。

テーマ2:真空関連実習前半は、耐久性評価装置とヘリウムリークディテクターを用いて、真空装置の漏れ(リーク)を確認するためのテストを体験しました。また後半では、超高真空下におけるチタンとパラジウムの蒸着およびターボ分子ポンプの排気速度の測定を行いました。終了後のアンケートでは、今回身につけた知識や経験を活用できそうな業務の具体例がいくつも挙げられていました。
KEK技術部門では、技術職員の仕事に興味がある方へ、インターンシップを行っています。2026年冬季 インターンシップは2月に開催します。
詳細は以下インターンシップのページをご覧ください。
申し込みは2026年1月9日(金)12時までです。ただし、定員に達した時点で、募集を締め切らせていただきますので、ご注意ください。
申し込みは2026年1月9日(金)12時までです。ただし、定員に達した時点で、募集を締め切らせていただきますので、ご注意ください。
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