「第6回KEK-TRIUMF※科学シンポジウム」が1月29、30日の両日、KEKつくばキャンパスにて開かれました。今回は、両機関の執行部が交代後初の会合となり、2017年12月の開催以降、7年ぶりの開催となりました。シンポジウムには、TRIUMFのナイジェル・スミス所長、KEKの浅井機構長をはじめとし、50人を超える研究者が参加しました。
このシンポジウムは、両機関のトップを含めた公式なコミュニケーションの場として、2008年の「日加修好80周年記念素粒子加速器科学シンポジウム」以降、KEKとTRIUMFで交互に定期開催されているものです。
シンポジウムでは、各機関における研究活動の状況と今後の展望について発表があり、その後、ミュオンを使った素粒子物理学実験ならびに物性科学実験、ニュートリノ、加速器や原子核物理などの各分野について、活動状況の報告がなされました。さらには、KEKがホストするBelle II実験、TRIUMFがホストするTUCAN(TRIUMF Ultra-Cold Advanced Neutron)実験などの国際共同実験についても活動状況の報告があり、今後の協力の可能性についての意見交換が行われました。
また、物性科学実験、ニュートリノ、加速器に関する今後の協力関係について議論を行うセッションを設け、各セッションでの議論のまとめにおいて、新たな協力への提案が多数出されました。
その後の両機関の執行部間の会合では、今後のさらなる協力関係の展望を確認するとともに、以降5年間の協力関係を定めた覚書へ署名をしました。
※カナダの粒子加速器センターであり、大学コンソーシアムによって所有および運営されている。


