中高生がそれぞれの選んだ研究テーマでつくば市内の研究機関や一般企業を訪れ、調査研究を行い発表する「つくばサイエンスキャスティング2024(主催:サイエンスキャスティング実行委員会)」が、8月8日から9日にかけて開催されました。
参加者は「地震の揺れと津波の高さの測り方(防災科学技術研究所)」「温泉って何?ーお風呂を科学し、オリジナル入浴剤を作ろう!ー(株式会社バスクリンつくば研究所・産業技術総合研究所)」など11のテーマから1つを選び、学年や学校の異なるメンバーで構成された14チームに分かれて調査研究を行いました。
KEKつくばキャンパスには3名の中学生が訪れ「霧箱で宇宙線のエネルギーを測ろう!」というテーマで見学と実習を行いました。まずは日本最大・世界一の衝突性能を誇るSuperKEKB加速器を見学しました。地下11m にあるSuperKEKB加速器のトンネルの一部を歩きながら、研究者の説明を受けました。
霧箱実習では、空から降ってくる宇宙線を観察しました。霧箱は、アルコールの霧の中を通った宇宙線や放射線を可視化する装置です。一瞬だけ見える宇宙線を探すため、生徒たちはじっくり観察していました。さらに、磁石を使って宇宙線が飛んだ跡(飛跡)を曲げ、その曲がり具合から宇宙線の飛ぶ勢い(運動量)を計算しました。
調査研究の翌日、参加者はつくば国際会議場に集まり、研究所の概要や実験内容を9分間で紹介しました。午前中は、チームメンバーで内容がわかりやすく伝わるよう議論し、発表練習をしました。昼食を挟んで、プレゼンテーションに臨みました。どのチームも工夫した発表で、生徒たちは積極的に質問していました。
そして、KEKで実験をしたチームが参加者の投票で2位に選ばれました!チームメンバーには江崎玲於奈さんの著書が贈られました。
全員に修了証が手渡され、プログラムは終了となりました。メンバーと協働し学んだ2日間は参加した生徒にとって良い経験になったのではないかと思います。