ユーリ・リフェル駐日スロベニア共和国特命全権大使がKEKを訪問

リフェル大使(前列左から2番目)、山内機構長(前列左から3番目)、管理棟前

ユーリ・リフェル(H.E. Mr. Jurij RIFELJ) 駐日スロベニア共和国特命全権大使が、10月27日に高エネルギー加速器研究機構(以下、KEK)つくばキャンパスを訪問しました。スロベニア共和国は、KEKがホストする国際共同実験であるBelle / Belle II実験に2001年から参加し、検出器の建設や運転に関して重要な役割を担っています。

冒頭の歓迎の辞において、山内正則機構長がKEKの研究プロジェクトにおける国際協力の重要性について述べ、スロベニア共和国の研究者に対するスロベニア共和国政府の継続的な支援について、心からの感謝の意を表しました。続いて、現在、4機関から25名がBelle II実験に参加しているスロベニアグループについて、Belle実験の成果を14本余りの博士論文につなげBelle IIアップグレードにも貢献し、国際共同実験の組織運営にも尽力するなど、常にプロジェクトの中心となって活躍し存在感を発揮していると、後田裕(うしろだ・ゆたか)・素粒子原子核研究所教授、Belle IIプロジェクトマネージャーが紹介しました。

リフェル大使は、Belle / Belle II実験はスロベニア共和国と日本の最も重要な科学的二国間協力プロジェクトの一つであると応じました。また、KEKがスロベニア共和国の研究者に彼らの専門知識や技術を実証する機会を提供したことに、感謝の意を表しました。

筑波実験棟・実験ホールにてスロベニア共和国の研究者と記念撮影
(左から6番目がリフェル大使、右端が後田教授)

リフェル大使は、その後、筑波実験棟のBelle II測定器およびPF(フォトンファクトリー)を視察しました。その際に、Belle II測定器のある筑波実験棟B2階のスロベニア共和国の国旗の前で、スロベニア共和国の研究者とともに記念撮影を行いました。視察後はKEK滞在中のスロベニア共和国の研究者と意見交換を行いました。

リフェル大使は、Belle II実験におけるスロベニア共和国の科学者の研究に称賛の意を表し、スロベニア共和国の研究者とKEKとの良好な協力関係が今後も続くとの強い信念を表明しました。また、スロベニア共和国大使館が必要に応じて、スロベニア共和国の研究者に支援を提供すると述べました。

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