第40回目となった今回は9月5日(火)から9月8日(金)にKEKで対面とzoomを併用したハイブリッド形式で開催されました。今回は「標的と2次ビーム」をテーマに、KEK内外で活躍している研究者が、ビームを「生成する側」と「利用する側」からの講義を行いました。初日はOHO’23の基調となる2次ビーム生成に欠かせないプロセスである放射線と物質の相互作用について、以降に陽電子、ミュオン、ハドロン、中性子、ニュートリノなどの2次ビームとそのビームを作り出すために必要な標的についての講義を用意しました。
OHO名物の「夜話」では高エネルギー加速器研究機構名誉教授の佐藤康太郎氏に「宇宙線ミュオンによるピラミッド探索」と題して宇宙線ミュオンを使って大ピラミッドを透視するScan Pyramid計画についての概要とKEKの観測結果や課題について様々なエピソードをまじえながらご講演頂きました。「エジプト版ウォシュレットの構造がなぜそうなっているのか」についてのご解説には目から鱗が落ちた、と言う感想をある参加者の方から後に頂きました。
参加登録者数は約130人で、その内訳は69パーセントが大学•国公立研究機関関係者、15パーセントが学部・大学院生、14パーセントが一般企業関係者でした。昨年と比較すると一般企業からの参加者が10パーセントほど減少しております。昨年のテーマであった超伝導技術や真空技術などが絡まないと参加しにくい・できない、というコメントが、メーカーに勤務している参加者から寄せられました。