リモートでJennifer2素粒子物理・測定器に関するサマースクールを開催

リモートでJennifer2素粒子物理・測定器に関するサマースクールを開催

日欧の大学生および大学院生が素粒子物理学について学ぶ「Jennifer2素粒子物理・測定器に関するサマースクール」が7月19日-27日に開催されました。新型コロナウイルス感染が世界的に拡大している中、昨年同様リモート形式で行われ、組織委員会の審査により選出された学生86人(日本から9人)が参加しました。

本スクールは EUの研究・イノベーション事業「Horizon2020」のフレームワークにおける欧州と日本の研究者間交流を推進するプログラム「Jennifer2」の一環として、日本での開催を予定していました。欧州と日本の大学院生がKEKに滞在し、高エネルギー素粒子物理学とその関連分野について第一線で活躍する研究者による講義や実習、加速器施設の見学などを通じて最先端の研究を体験し、研究へのモチベーションを高めることを目的としています。

今回はリモートによるスクール開催ということで、広く周知を行い、最終的には日欧、アジア、中東、ロシア、北米・南米など28ヶ国からの学生を受け入れました。会期中、参加者は第一線の講師陣による講義を大変熱心に受講し、質疑を行っていました。また、KEKでの実習が中止になった代わりに、KEK職員によるワイヤーチェンバーのリモート実習が行われました。さらに、希望する学生に対してスクール後に研究者が演習等の機会を提供する「メンターシップ」が導入されました。24日(土)には、KEKの研究や施設をより深く理解してもらうため、つくばキャンパスと東海キャンパス、そして神岡のニュートリノ施設においてもバーチュアル・ツアーが実施され、質疑応答が活発に行われるなど、リモートながらも臨場感のあるツアーを体験してもらうことができました。

日欧の組織委員たちの努力と工夫で、本スクールは大きな成功を収めることができました。開催前よりFacebookにて特設サイトを立ち上げ、昼食/夕食の時間にはZoomのブレイクアウトルームを活用し、講師と参加者間の交流、親密なコミュニケーションや熱心な指導が行われ、参加者たちからも大変高い評価が得られました。

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