50周年記念の第1回KEK公開講座を開催

KEKの創設50周年を記念したKEK公開講座が6月26日(土)に開かれ、高崎史彦名誉教授が「世界は『粒』からできている~世界の素粒子物理学の歩みとKEKの貢献~」と題してZoomを使ってオンラインで講演しました。今回は4回シリーズの1回目で、次は7月3日、10月9日、10月16日の予定。今回の参加者は約120人で、講演の様子は後日、KEK channel に掲載する予定です。

講演では、古代ギリシアではすべての物質が「風、火、水、土」の四つの元素からできているとされたというところから始まり、宇宙線の観測や粒子加速器実験で陽子や中性子は複数の素粒子「クォーク」でできていることが分かった現代の素粒子物理学の歴史をおさらいした。そして対称性の破れの発見の意味を解説し、KEKがTRISTAN、KEKBやK2K実験などを通じて世界の素粒子物理学をけん引してきた実績を紹介しました。

視聴者からは、「先生はどうして素粒子物理学を研究しようと思ったのですか」「素粒子にはどうして大きさがないのですか」などさまざまな質問が寄せられました。特に「ノーベル物理学賞は理論を作った人と実証した人に与えられるのに、小林・益川理論ではどうして理論を実証した人に与えられなかったのですか」という質問には、高崎さんも「さあ‥」と絶句していました。

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