「茨城大学-KEK Day~ 最先端加速器による量子線科学のツアー」を開催しました

Belle Ⅱ実験 バーチャルツアーの様子

若い世代の人材育成の取り組みの一つとして、茨城大学とKEKは1月20日、同大学学部学生、大学院生が最先端の施設を見学する「茨城大学-KEK Day(ケックデー) 最先端加速器による量子線科学のツアー」を昨年度に引き続き開催しました。 平成29年度から実施している本イベントの第4回目となりましたが、今回はCOVID 19の感染拡大を受け、従来のKEK施設の見学(リアル)からWebによるバーチャルツアーに、急遽、切り替えたものです。当日はKEKつくばキャンパスとJ-PARCの各施設をオンライン配信による施設見学会、説明会として開催され、約20名の方が参加されました。

まず午前10時から約2時間にわたってJ-PARC施設の概要紹介がありました。J-PARC概要説明/紹介動画からスタートし、続いて加速器施設のリニアック、物質・生命科学実験施設(MLF)では中性子実験およびミュオン実験の説明がおこなわれました。その後ニュートリノ実験施設、ハドロン実験施設の説明がおこなわれ、各コーナー共に説明担当者から丁寧な説明があり、参加者との質疑応答がありました。なお、この施設紹介にはJAEA(国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構)の皆さんの多大なご協力をいただきました。

放射光実験施設(フォトンファクトリー)紹介

午後はKEKつくばキャンパスから、約2時間にわたってSuperKEKB加速器を中心とした概要説明、筑波実験棟からBelle II測定器、放射光実験施設からフォトンファクトリーの紹介と説明がありました。 各実験担当者からそれぞれの研究について熱のこもった詳細な説明があり、活発な質疑応答が行われました。最後に、茨城大学の伊賀先生より「今回の企画は茨城大学理学部キャリア委員会の主催でおこなわれたこと、初のリモート開催であったが、大変楽しめたこと、KEKのご担当いただいた皆さんに多大の感謝を述べたい、次回も是非お願いしたい」との締めのご挨拶をいただきました。

背景

茨城大学は、2016年4月、大学院理工学研究科に全国的にもユニークな「量子線科学専攻」を新設し、量子線をツールとして活用できる人材の育成と先端的イノベーションの創出を目指しています。 またKEKでは、加速器科学関連分野の人材育成などのため、大学等の機能強化に協力することと、中期計画で定めています。

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