不整脈誘発薬剤との結合状態を解明

-副作用原因タンパク質hERGチャネルの構造が安全な薬設計を導く-

国立大学法人 千葉大学
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

hERGの薬剤結合における共通点

千葉大学大学院理学研究院(膜タンパク質研究センター、分子キラリティー研究センター兼任)の村田武士教授、大学院医学研究院の斎藤哲一郎教授、大学院医学薬学府博士後期課程2年の宮下靖臣らは、オックスフォード大学、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所との共同研究により、薬剤の副作用によって引き起こされる薬剤誘発性心突然死の原因タンパク質であるhERGチャネルと副作用誘発薬剤の結合モデルを、クライオ電子顕微鏡(Cryo-EM)を用いて明らかにすることに成功しました。

本研究成果は、hERGチャネルと薬剤の結合情報に基づいて薬剤の設計や改変を可能にし、より安全な新薬を迅速に市場に送り出すための重要な手がかりとなることが期待されます。

本論文は、2024年9月24日に米国科学誌Structureにオンラインで掲載されました。

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