2021年12月27日
報道関係者各位
高エネルギー加速器研究機構
フォトンファクトリーはX線域に及ぶ広範なエネルギーの放射光の利用を可能にする国内最初の専用施設として1982年にファーストビームを発生させ、40年の長期にわたり、大学の基礎科学から企業の応用研究まで幅広く利用されて成果を挙げてきました。フォトンファクトリーは放射光科学の黎明期を牽引しましたが、世界各国に数多くの放射光施設が建設されています。この現状を鑑みると、今のフォトンファクトリーに求められているのは、世界的な加速器の研究機関の施設として、新概念による放射光源を設計・建設することで放射光科学に質的な転換をもたらし、第二の黎明期を牽引することといえます。
この度、大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)加速器第六研究系の原田健太郎准教授、小林幸則研究主幹、同機構放射光実験施設の船守展正実験施設長らは、新概念による放射光源施設『ハイブリッドリング』を考案しました。ハイブリッドリングでは複数の放射光ビームの同時利用が可能になることから、独自性の高い実験を行うことができ、広範な自然科学分野の学術研究はもちろん、医学応用や材料・デバイス開発などへの一層の貢献も期待されます。
この研究成果は、国際学術誌「Journal of Synchrotron Radiation」に掲載予定です。
【本研究成果のポイント】
○フォトンファクトリーの後継施設として新概念による放射光源施設『ハイブリッドリング』を設計した。
○ハイブリッドリングでは最先端の放射光ビームの利用にとどまらず、複数の放射光ビームの同時利用が可能になる。
○ハイブリッドリングでは新しいタイプの放射光実験が可能になることから、幅広い分野へのより一層の貢献が期待される。
【記者会見スケジュール】
2022年1月5日(水)15時00分~16時00分(Zoom meetingにて開催)
15:00~15:10 ご挨拶 KEK 小杉信博 物質構造科学研究所 所長
ご挨拶 KEK 小林幸則 教授
15:10~15:35 新放射光源設計の概要 KEK 船守展正 教授・原田健太郎 准教授
15:35~16:00 質疑応答 KEK 船守展正 教授・原田健太郎 准教授
【登壇者】
○高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 放射光実験施設 実験施設長
船守展正(ふなもりのぶまさ)教授
○高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設 加速器第六研究系
原田健太郎(はらだけんたろう)准教授
※研究成果の説明に先立ち、物質構造科学研究所 所長 小杉信博(こすぎのぶひろ)、加速器研究施設 加速器第六研究系 研究主幹 小林幸則(こばやしゆきのり)より、ご挨拶があります。
【参加申込み】
こちらのURLからお申込みください。
https://onl.tw/xNjceav
申込み締切:1月5日(水)12時
申込みについてのお問い合わせはKEK広報室までお願いします。
KEK広報室 Tel: 029-879-6047 e-mail: press@kek.jp
【お問い合せ先】
<研究に関すること>
高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 放射光実験施設
教授 船守展正
e-mail: nobumasa.funamori@kek.jp
<報道担当>
高エネルギー加速器研究機構 広報室
Tel: 029-879-6047
e-mail: press@kek.jp