J-PARC素粒子原子核セミナー(福田 努 氏)
概要
ニュートリノにおけるCP非対称性の検証により物質優勢な宇宙創成の謎に迫る上で不可欠となるニュートリノー原子核反応断面積の精密測定を目指し、現在、J-PARCにて原子核乾板を主検出器とした新しいニュートリノ実験を推進している。 原子核乾板はサブミクロンの位置分解能を持ち、ニュートリノ反応から放出される低エネルギーの陽子等も捕捉可能で、一次反応点を精密に測定することに適している。また、標的に様々な物質を選択できるため、標的原子核の違いによる効果に関する情報を取得できる。我々は2014年度末より数kgの小型鉄標的・水標的原子核乾板検出器を用いてJ-PARCにて予備測定・解析スキームの確認を行い、現在は60kg鉄標的検出器での検出器性能評価を進めている。今回は解析の現状と将来計画の展望について紹介する。
カテゴリ
-
国際会議・研究会
-
コロキウム
-
セミナー
-
談話会・交流会