第7回KEK-TRIUMF科学シンポジウムが開催されました

9年ぶりのカナダ開催、QUPとの協力分野を確認

「第7回KEK-TRIUMF※科学シンポジウム」が9月28、29日の両日、カナダ・バンクーバーのTRIUMFにて開催されました。今回は、コロナ禍が明けてから初のカナダ開催の会合となり、2025年1月の開催以来、1年半ぶりの開催となりました。シンポジウムには、TRIUMFのナイジェル・スミス所長、KEKの浅井機構長をはじめとし、40人を超える研究者が参加しました。 

KEK-TRIUMF科学シンポジウムに参加した関係者 

両機関の出席者に加え、在バンクーバー日本国総領事館から髙橋良明総領事、また在カナダ日本国大使館から江崎寛人一等書記官も出席しました。また今年は日本とカナダの科学技術協力協定締結40周年という節目の年に当たることから、これを記念して、髙橋総領事から両機関の今後のさらなる協力の発展を祈念するあいさつがありました。 

シンポジウム1日目の懇親会であいさつする高橋良明総領事

このシンポジウムは、両機関のトップを含めた公式なコミュニケーションの場として、2008年の「日加修好80周年記念素粒子加速器科学シンポジウム」以降、KEKとTRIUMFで交互に定期開催されているものです。 

シンポジウムでは、各機関における研究活動の状況と今後の展望について発表があり、その後、ミュオンを使った素粒子物理学実験ならびにニュートリノ、加速器、量子科学や物性科学実験、などの各分野について、活動状況の報告がありました。さらには、KEKがホストするBelle II実験や、TRIUMFの新たな実験施設ARIEL(The Advanced Rare Isotope Laboratory)に関連する研究活動についても報告があり、今後の協力の可能性について意見交換が行われました。 

また、両機関の間で若手研究者を派遣するEPECR制度(TRIUMF-KEK Exchange Program for Early Career Researchers)のセッションも設けられ、本制度の参加者から過去の滞在経験の報告がありました。 

その後の両機関の執行部間の会合では、今後のさらなる協力関係の展望について確認しました。さらに、KEKがホストする量子場計測システム国際研究拠点(QUP)とTRIUMFとで、今後反物質の重力に関する研究について協力する意思を示した意向書へ署名をしました。 

※カナダの粒子加速器センターであり、大学コンソーシアムによって所有および運営されています。 

署名式にて。左から、浅井機構長、QUPの東拠点長、QUPの主任研究員・TRIUMFのSenior Research Scientistを兼任する藤原氏、TRIUMFのカヌンゴ(Kanungo)物理科学部門長、TRIUMFのスミス(Smith)所長
意向書に署名するKEKの浅井機構長(左)、TRIUMFのスミス(Smith)所長(右)