研究を伝わりやすくするには?−サイエンスアゴラ2023に出展しました

科学技術振興機構(JST)が主催する対話・共創の活動「サイエンスアゴラ2023」が、東京・お台場のテレコムセンタービルとオンラインで開催されました。KEKは11月18日〜19日の現地開催において、ブース企画「研究をもっとわかりやすく!みんなでつくる研究ポスター」を、19日にステージ企画「ナイスガイの須貝と学ぶワークショップ『重さはどうやって生まれたのだろう』」を実施しました。

ブース企画では、「KEKって何してるの?」「加速器の作り方」「新しい『眼』でダークマターを探す」「クライオ電子顕微鏡ってなに?」という四つのポスターについて、来場者に分かりにくい所、分かりやすかった所などにシールやふせんを貼ってもらいました。その場で意見をもとにリアルタイムにポスターを改善していきました。

「KEKは会社ですか?」「超伝導加速空洞の中をなぜピカピカにするの?」「ダークマターの研究がすすむと、どんな良いことがあるの?」「kVという単位を説明してほしい」などの質問が寄せられました。KEKのポスターに関しては、どこから見ていいかわからない、という声を受けて大幅に構成を変えました。一方「いいね」「わかった」というシールもたくさん貼っていただき、研究のおもしろさが伝わったのではないかと思います。2日間で約140人からコメントが寄せられました。

ステージ企画では、 ILC-Japan共催のもとワークショップを行いました。浅井祥仁東京大学教授のお話をクイズ王伊沢拓司率いる東大発の知識集団「QuizKnock【クイズノック】」の須貝駿貴氏と共に聞いたあと、ワークショップ形式で重さと質量の違い、質量のアナロジー(身近なもので例えた説明)を考えました。参加者・視聴者からは「漠然としてしかとらえていなかった重さと質量の違いがよくわかった」「須貝さんが、私たちが難しいと感じているところを補いながら進めてくれたのでわかりやすかった」「物理は難しいと感じていたが、少し好きになった」などの声が挙げられました。前半はYouTubeチャンネル「QuizKnockと学ぼう」でライブ配信され、再生回数は15,000回を超えています。

ステージ企画の様子

どちらの企画でも「研究をより伝わりやすくするには」という視点で、今後につながるご意見が集まりました。

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