駐日ウクライナ特命全権大使がKEKを訪問

コルスンスキー大使(左から3番目)、山内機構長(左から2番目)、管理棟前

9月27日(水)、セルギ―・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使が、高エネルギー加速器研究機構(以下、KEK)つくばキャンパスを訪問しました。ウクライナは、KEKがホストする国際共同実験であるBelle II実験に2013年3月から参加しており、Belle II検出器の保守・運転や実験データを用いた物理解析などに貢献しています。

はじめに山内正則機構長が、Belle II実験におけるKEKとタラス・シェフチェンコ記念キーウ国立大学グループの共同研究の歴史と、実験データ解析、ビームバックグラウンドの研究などの基本課題の達成から、機械学習手法のような最新の研究開発まで、同グループが担ってきている幅広い貢献について説明しました。また、Belle II実験に参加する多様な人材について、同グループの4名の研究者および6名の大学生・大学院生がBelle II実験に参加しているほか、ウクライナ国外の研究機関に所属するウクライナ人研究者も複数名が参加していることが紹介されました。

コルスンスキー大使は、「ウクライナと日本、KEKとウクライナ研究機関との共同研究活動への支援に感謝の意を表します。また、このような協力関係のさらなる発展を希望します」と応じていました。

筑波実験棟・実験ホールにてウクライナ人研究者と記念撮影 (左から4番目がコルスンスキー大使、3番目が後田裕・素粒子原子核研究所教授、Belle IIプロジェクトマネージャー)

コルスンスキー大使は、その後、Belle II測定器およびPF(フォトンファクトリー)を視察しました。
その際に、Belle II測定器のある筑波実験棟B2階のウクライナ国旗の前で、ウクライナ人研究者とともに記念撮影を行いました。
コルスンスキー大使は訪問後、「実験に使用されている機器のレベルの高さに、深く感銘を受けました。間違いなく、このプロジェクトは自然と宇宙の理解に大きく貢献している」と感想を述べました。

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