SBRC Cryo-EM International Seminar No.18

開催日時

2024/01/12 15:00 – 16:30

開催場所

ハイブリッド(CryoEM-Lab KEK & Zoom)

講演者

永谷 幸則(高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所)

言語

日本語

お問い合わせ

cmasuda@post.kek.jp


概要

素粒子の一種ミュオンを用いるこれまでにない顕微鏡であるミュオン顕微鏡の概念、目的とその開発に関して解説する。ミュオン顕微鏡は電子顕微鏡の電子に代えてミュオンを用いるものであり、透過型電子顕微鏡 TEM のアナログとして透過型ミュオン顕微鏡 TμM が、走査型電子顕微鏡 SEM のアナログとして走査型正ミュオン顕微鏡 Sμ+M と走査型負ミュオン顕微鏡 Sμ-Mの開発が進められている。加速ミュオンは特異な物質透過能力を備えており、その応用として TμM は生物学系では神経細胞や神経組織、工学系ではパワー素子など、厚い試料の内部の電磁場分布の観察を目的としている。Sμ+M は試料の磁気的な性質の分布を可視化し、Sμ-M は水素以外の全ての元素と同位体や化学的性質の分布の可視化を目的としている。