2021年
12/13
開催
開催日時
2021/12/13(月)16:00~17:15
開催場所
オンライン(Zoomミーティング)
講演者
小澤健一先生(KEK 物質構造科学研究所 放射光実験施設・准教授)
言語
日本語
お問い合わせ
naomi.nagata@kek.jp
概要
ご聴講いただくために、上記webページより、参加登録をお願いいたします。
要旨:光電効果により固体から放出される光電子が固体の化学組成を反映することに着目し,新しい化学分析法として光電子分光法が確立されたのが1950~60年代である。それから半世紀あまりの間に光電子分光法は長足の進歩を遂げ,現在ではトポロジカル絶縁体や二次元原子層物質のバンド構造解析のような基礎研究から,企業での製品評価まで,幅広く利用されるようになっている。測定法に目を向けると,角度分解測定には長い歴史があるが,時間分解測定はレーザーの進展とともに,硬X線光電子分光,準大気圧光電子分光,顕微光電子分光は高輝度放射光の進展に伴い開発された,比較的新しい手法である。同じ「光電子分光法」ではあるが,得られる情報はそれぞれに大きく異なる。本コロキウムでは,演者がこれまでに実施してきた「半導体での二次元電子ガス状態の創製」,「有機太陽電池における光励起キャリアダイナミクス」,「埋もれたゴム/金属接着界面の化学状態解析」,「酸化物表面構造に依存した化学活性評価」について概説し,各測定法でどのような情報が得られたのかを具体例を示しながら解説する。また,BL-13Bで進めてきた光電子分光装置の顕微測定化について紹介する。