茨城大学
高エネルギー加速器研究機構
総合研究大学院大学
茨城大学学術研究院基礎自然科学野の飯沼裕美准教授、東京大学理学系研究科の松下凌大氏らの研究グループは、3次元らせん入射法を用いた超小型蓄積リングにおけるビーム蓄積の世界初実証に成功しました。
荷電粒子のスピン歳差運動を高精度に測定するためには、粒子ビームを均一な磁場中に長時間安定に蓄積するという実験的要請があります。しかし、蓄積リングを小型化すると、外部からビームを入射する空間確保が困難になります。この課題に対し、本研究では、外部から強い軸対称磁場中へ3次元らせん軌道を利用してビームを導入する独自の入射方式を開発しました。
さらに、従来の入射手法では困難だった、周回時間がナノ秒オーダーの蓄積リングにおいて、パルス磁場キッカー装置を用いてビームを200周回以上にわたり安定蓄積できることを実験的に示し、3次元らせん入射手法によるビーム蓄積を初めて実験的に実証しました。
本研究で実証した3次元らせん入射法は、次世代のコンパクト蓄積リング技術だけでなく、複雑な磁場中における新しいビーム制御技術への応用も期待されます。今後は、任意磁場中におけるビーム輸送・蓄積設計への一般化や、次世代加速器技術への展開を目指します。
本成果は、2026年5月21日付でPhysical Review Lettersにアクセプトされ、同7月10日付でオープンアクセスの形で公開されました。

本研究における実験は、KEK内に構築した実証実験専用のビームラインで行われました。
詳細は 茨城大学 のホームページ をご覧ください。
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