第3回KEKメディアサロン(記者勉強会)のお知らせ

報道関係者のみなさま

8月28日(金)13時30分から、2020年度第3回KEKメディアサロン(記者勉強会)「SuperKEKB加速器が世界最高ルミノシティを達成しました」を開催します。
KEKは「SuperKEKB(スーパーケックビー)加速器」を用いて大量に作られる様々な粒子の生成や崩壊過程から、素粒子に関する物理現象を研究する「Belle II(ベル・ツー)国際共同実験」を行っています。 この加速器は電子と陽電子を光速近くに加速して衝突させる周長3キロの加速器で、前身のKEKB加速器の40倍のルミノシティ(衝突性能)を実現することを目指し改造され、昨年本格稼働を開始しました。
これまで電子・陽電子衝突型加速器での世界記録(2.11 × 1034cm-2 s-1)はKEKB加速器が保持しており、2018年には欧州原子核研究機構(CERN)の陽子・陽子大型ハドロン衝突型加速器(LHC)がKEKBの記録を塗り替え、2.14×1034cm-2s-1のルミノシティを記録しました。 そして2020年6月15日20時34分、SuperKEKB加速器はルミノシティ 2.22 × 1034cm-2s-1を達成し、世界最高記録を更新しました。 その後、更に2.40 × 1034cm-2s-1まで向上しています。
SuperKEKB加速器の衝突点にはBelle II測定器が設置されており、電子・陽電子の衝突で大量に作られるB中間子、D中間子、タウ粒子などの崩壊過程を詳しく観測・分析し、物質優勢宇宙の謎やダークマター(暗黒物質)の存在など標準理論では説明のつかない新しい物理現象を探索しています。
この度は、Belle II実験の目的や意義のご紹介を交えつつ、すべての種類の衝突型加速器の中で世界最高のルミノシティ性能を持つこととなったSuperKEKB加速器が、その性能向上のために世界に先駆けて実現した技術について解説します。さらにBelle II 実験の最近の物理成果も解説します。

開催日時・場所

  • 日時:8月28日(金)13時30分~15時20分
  • 場所:Zoomを使ったオンライン会議

説明者

  • 名古屋大学/高エネルギー加速器研究機構・飯嶋 徹 教授
  • 高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設・飛山 真理 教授
  • 新潟大学・早坂 圭司 准教授

参加方法

参加希望者は、8月27日17時までに、下記の事前登録フォームに【氏名/所属/メールアドレス】のご記入をお願いします。

登録されたみなさまには、当日の午前中にリマインダーをお送りします。

当日の飛込み参加は出来ませんので、必ず事前登録をお願いします。

問い合わせ

  • KEK広報室(担当:引野、岩見)
  • 029-879-6047(FAX: 029-879-6049)
  • press@kek.jp