cERLにおけるLCS光源の開発
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開始 | 2017/01/10(火)15:00 |
終了 | 2017/01/10(火)16:30 |
会場 | 3号館7階会議室 |
講演者 | 赤木 智哉氏(加速器第六研究系 研究員) |
言語 | 日本語/Japanese |
連絡先 | 道園 真一郎(PHS 4641) |
ウェブサイト | |
食堂・売店 | 利用予定なし/0 |
概要
光速近くまで加速した電子によって、レーザー光子が散乱されるとき、散乱された光子は高いエネルギーの光子(X線、ガンマ線)になる。この現象をレーザーコンプトン散乱(LCS)と呼ぶ。LCSを利用した光源は狭帯域、エネルギー可変、微小光源、そして偏光の切り替えが容易である等の特徴をもつため、様々な分野での応用が期待されており、国内外の研究施設で開発が行われている。我々はこれらのLCS光源の特徴を利用したX線イメージング技術の開発を行っている。LCS光源の重要なパラメータとして、フラックスとエネルギー広がりがある。高フラックスで狭帯域のLCS光源をつくるためには加速器としては大電流かつ低エミッタンスの電子ビームが要求される。エネルギー回収型リニアック(ERL)ではこれらの要求を満たし、従来のLCS光源を上回る性能が得られることが期待される。そこでERLの試験加速器であるKEKのコンパクトERL(cERL)で技術開発を進めてきた。
レーザーシステムにおいては、高強度かつ電子との衝突点において小さく絞り込んだレーザーパルスが必要になる。これは高反射率の鏡から成る光共振器を用いて共振器内に光を蓄積することで可能である。このとき共振器の長さとレーザーパルスの繰り返し周波数が加速器と一致するように精密な制御が要求される。我々はLCS実験のため、4枚鏡光共振器を開発し、cERLのビームラインに設置した。本講演では、cERLで進めてきたERL加速器と光共振器を用いたLCS-X線生成実験の成果について紹介する。
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