2021/6/26, 7/3 開催

KEK公開講座 オンライン開催のお知らせ

6月26日(土)と7月3日(土)に公開講座をオンラインで開催します。
新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、2021年度の公開講座はオンラインで開催します。参加をご希望の方は、事前申し込みをお願いします。
KEK公開講座は、高エネルギー加速器研究機構の研究で蓄積された知見や加速器科学について一般の方に広く紹介し、興味や関心を持っていただくことを目的に春・秋に開催しているものです。2021年はKEKが50周年を迎えたことを記念し、今年は特別なテーマで4回の講演を実施します。次回は、10月9日(土)、10月16日(土)を予定しております。

開催概要

  • 第1回 6月26日(土)13:30〜14:30(Zoomウェビナー開場 13:00頃)
    • 「世界は『粒』からできている~世界の素粒子物理学の歩みとKEKの貢献~」
    • KEK名誉教授 髙﨑史彦
  • 第2回 7月3日(土)13:30〜14:30(Zoomウェビナー開場 13:00頃)
    • 「宇宙の進化と原子核~原子核研究の歴史とKEKの貢献~」
    • KEK名誉教授 永宮正治
  • 事前予約制(申込フォーム
  • 対象 中学生以上
  • 定員 300名(先着順)
  • 申込〆切 6月25日(金)正午

申し込みフォーム

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個人情報の取り扱い

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  • イベント終了後のアンケートのお願い

第1回

講師

高エネルギー加速器研究機構 名誉教授 髙﨑史彦

概要

古代ギリシアでは、この世のすべての物質は「風、火、水、土」の四つの元素からできていると信じていました。ところが19世紀ごろから「原子」という考え方が現れ、20世紀には長岡半太郎が原子核の周りを電子がまわる惑星のようなモデルを提案。20世紀初頭に原子核が「陽子」と「中性子」でできていることが分かると、20世紀半ばには、宇宙線の観測や粒子加速器実験で陽子や中性子は複数の素粒子「クォーク」でできていることが分かりました。

素粒子と力の関係を体系的に理解しようとするのが現在の素粒子物理学です。日本では、湯川秀樹、朝永振一郎、小柴昌俊、益川敏英、小林誠、南部陽一郎、梶田隆章というノーベル物理学賞受賞者がたくさん輩出されています素粒子物理学は日本のお家芸ともいえるでしょう。KEKは、これまでKEKB加速器実験やK2K実験などで世界の素粒子物理学をけん引してきた実績があります。KEKのこれからの活躍にご期待ください。

第2回

講師

高エネルギー加速器研究機構 名誉教授 永宮正治

概要

宇宙では、超高温のビッグパン直後に素粒子クォークが誕生し、その合体により陽子や中性子が生まれました。さらに、陽子や中性子が結合して原子核が形成され、その後、ゆっくりと元素合成が始まり、やがては恒星が誕生し、恒星の進化と共に銀河が生まれました。その一方、大きな恒星の最後には超新星爆発が起こり、高密度の中性子星やブラックホールが誕生しました。さらに、この中性子星も合体し、中性子の多い重元素群が多数作られました。

加速器によりいかなる宇宙の側面が見えてきたのか? 今回は、KEKが中心になって進めてきた加速器研究により、いかなる宇宙の側面が観測できたかを中心に述べます。特に、中性子星に見られる新たな自由度を持つ原子核への探究や宇宙初期のクォークへの解離といった側面への挑戦に迫ります。また、過去に原子核がいかに発見され、原子核の描像がいかに解明されてきたかという、歴史的側面にも触れます。

問い合わせ先

  • KEK広報室
  • 電話 029-864-5113
  • FAX 029-879-6049
  • メール kouza@kek.jp