GaNの結晶欠陥を大面積且つ非破壊で検出・分類する方法を開発 ~ 青色LEDから電力制御素子まで、GaN結晶の高品質化を加速 ~

   

一般財団法人ファインセラミックスセンター(JFCC)
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)

【現状】

低炭素社会の実現に向け、電力の変換・制御に使用するパワーデバイスの高効率化が求められています。次世代のパワーデバイス用材料の有力な候補として注目を集めているのは、青色LEDの材料としても活用されている窒化ガリウム(GaN)です。ところが、現行の製法によるGaN結晶には欠陥が多く含まれているので、期待される性能を十分に発揮できていません。欠陥を低減するためには、欠陥分布情報を結晶成長条件にフィードバックすることが必要不可欠であり、欠陥を正確に非破壊で検出・分類する技術が強く求められています。

【本研究の成果】

JFCCは、KEKと共同でGaN結晶に含まれる様々な欠陥を短い測定時間且つ非破壊で検出するX線トポグラフィ観察法を確立し、欠陥種類と大面積にわたる各種欠陥の分布を正しく特定することに成功しました。欠陥の周囲は結晶面が湾曲しているので、X線の回折像が乱れ、スポット像を作ります。欠陥1個でスポットが1つ作られるので、スポットの分布が欠陥の分布を示します。更に、観察条件を変えてスポットの明暗や形状の変化を調べることで、欠陥の種類を正確に判定することができます。

【今後の展開】

本成果を利用することにより、大面積の欠陥情報を正確に結晶成長にフィードバックでき、GaN結晶の低欠陥化が加速されます。また、GaNパワーデバイス・発光デバイスの不良解析と故障原因同定にも役立ちます。高品質GaN結晶の実現によって、次世代の高耐圧・大電流・低損失のパワーデバイスの実用化が可能となります。

詳しくはプレスリリース(PDF)をご参照ください。