【高校生等実習受入事業】秋・冬期の6団体を含め、今年度は21団体682名の高校生らを受入れました

   

高校生等実習受入事業は、KEKが毎年全国の中学生及び高校生等を対象に、学校では触れにくい研究現場の様子を肌で感じていただくことを目的に、見学、講義、実習を通して自然科学への興味を深めることを目標に実施しているプログラムです。

夏期の参加15団体に続き、秋・冬期にも全国から6団体209名の高校生らの参加があり、今年度は21団体682名の参加がありました。

見学では、展示ホール等でKEK紹介ビデオを見た後、KEKB展示室、筑波実験棟のBelleⅡ測定器、富士KEKBトンネル、超伝導リニアック試験施設棟(STF)、放射光科学研究施設(PF)を見学しました。

講義では、「宇宙のはじまりと加速器」、「研究者への道」、「ニュートリノで探る宇宙の謎」など講師の専門分野の話を聞きました。 実習では、霧箱製作、分光器製作、宇宙線観測など、観測や装置の製作を体験し、KEKで行われている研究の原理を学びました。

以下、受講の様子を簡単に紹介します。

9月11日(月):米国国防省太平洋地区教育事務所高校生40名
KEKB展示室、BelleⅡ測定器、富士KEKBトンネル、PFを見学後、午後は分光器を製作して光を観察し、「Introduction to KEK」の講義を受けました。実習では、用意した各種の灯りを分光器で熱心に覗き、それぞれのスペクトルを観測して色の違いに驚き、歓声を上げていました。(全て英語による対応)

製作した分光器で各種光源のスペクトルを比較している生徒たち

10月25日(水):大阪市立東高等学校2年生26名
半日コース(午前)で、KEKB展示室、BelleⅡ測定器を見学後、実習で霧箱を製作しました。
生徒たちから「反粒子や素粒子の話を聞くことができてよかったです。なぜ粒子と反粒子の数が等しくないのか疑問を持ちました。今後はもっと反粒子や素粒子について学びたいです」、「広い敷地の中にたくさんの実験施設があって、実際に研究者になるとこういうところで実験できることがわかって、すごく良い経験になった」、「施設の説明がとても難しくて、初め、何を言っているのかわからなかったけど、BelleⅡ検出器を見た後に見た映像がとてもわかりやすかったです」、「全ての施設での説明が連動していて、聞くごとに理解を深めることができました」などの感想が寄せられました。

霧箱について説明を受ける生徒たち

10月26日(木):群馬県立太田高等学校1・2年生30名
半日コース(午後)で、KEKB展示室、BelleⅡ測定器を見学後、実習で霧箱製作、「宇宙のはじまりと加速器」の講義を受けました。
生徒たちから、「宇宙というとてつもなく大きいもの、とてつもなく小さい素粒子を、実験によって観察していくことで、宇宙の誕生を知るということがとても印象に残った」、「数学・物理は嫌いな教科で興味はなかったが、今回の研修で物理の研究内容に興味を持てた。この面で人生においてとても良い経験になった」、「宇宙の根源を探るため、多くの国が協力していたのに驚いた。物理は単純であるというアインシュタインの言葉を信じて、これから調べていきたいと思った」「自分たちの住む宇宙について、よく知ろうとすることは、人類の成長の糧になるのだと思いました」などの感想が寄せられました。

筑波実験棟で施設説明を受ける生徒たち

11月16日(木):埼玉県立大宮高等学校1年生42名
施設見学前に物理の講義を受け、KEKB展示室、BelleⅡ測定器、PFを見学後、午後は分光器製作の実習、「研究者への道」の講義を受けました。
生徒たちから「講義で、将来生きていくうえでも大切なことを伺って、自分も人見知りですが、海外で働きたいと思っているので、コミュニケーションを自分から出来るようにしたいと思いました」、「最後の講義がとても心に残りました。今すぐには夢を見つけることはできないけれど、将来の自分のために、どんなことでも続けるということが大切なのだとわかりました」、「すごく貴重な体験ができたなと思いました。昔から憧れていたつくばに来ることができて、夢のようでした」、「普段触れられないことにたくさん触れることができて、また、自分で分光器を作ったり、実際に先生からお話を聞けて、貴重な体験をさせてもらえてありがたかったです」「将来、もしかしたら研究者になるかもしれないので、実際の研究者がどういうところで研究しているのかや、研究者になるとき、どのような進路になるのかを知ることができて良かった」などの感想が寄せられました。

分光についての説明を受ける生徒たち

1月5日(金):奥州市教育委員会(中学2年生)31名
KEKB展示室、BelleⅡ測定器、富士KEKBトンネル、PFを見学後、午後は霧箱製作の実習、「科学的発見とは?Z項発見の話を例として」の講義を受けました。
生徒たちから「原子や分子が苦手で、KEKは素粒子という原子を更に細かくしたものの研修を行うと聞いて不安でしたが、実際はわかりやすい説明のおかげで何となく理解できて、少しなら説明もできるのではないかと思いました。将来はILCの実験に携わりたいと思いました」、「今まで聞いたこともないような言葉や、見たことのない大きな研究施設を見て、少しですが将来このような研究に携わるのも良いなと思いました」、「この研修でKEKの設備を知ることができたし、ILCのことについても知ることができ、とても身になりました。そして、将来この関係の仕事についてみたいと思いました」、「ビックバンや、ダークエネルギー、素粒子や放射線など、普通に過ごしていれば出会うことのない未知の話を聞いた時の高揚感を味わうことができました。とても楽しかったです」、「これからのKEKでの活動や、ILCでどのようなことをするか実物が見られたりして、とても楽しく学べました」などの感想が寄せられました。

STFで施設説明を受ける生徒たち

3月13日(火):宮城県仙台第三高等学校1・2年生40名
KEKB展示室、STF、PFを見学し、午後の実習では宇宙線観測を行い、「ニュートリノで探る宇宙の謎」の講義を受けました。
生徒たちから「考えも、施設も、加速装置などの機械も、すべてが本当に大きく、どこへ行っても『大きい!すごい!』の連続でした。様々な現象も知ることができ、研究って楽しそうだなと思いました」、「何を研究して、その結果が何に繋がるのかを知ることができて、よかった。とても小さな世界で研究をしていて、さすが最先端だと思いました」、「人類は知能を活用してさまざまな開発、発見をしてきたが、やはり全てを解明するためには莫大な時間・技術・コストが必要であることを自分の目で確かめられた」「専門的なことを研究している施設には訪れることが少なかったので良い経験になった。とても精密な道具を使っていて、扱いが大変そうだった」「目には見えないとても小さな世界についてのことをたくさん学ぶことができたと思いました。加速器で衝突させることで様々な粒子を観察するということが、この世界の謎を解くのに役立っているというのはとても魅力的だと感じました」などの感想が寄せられました。

観測写真から宇宙線測定をしている生徒たち

夏期の参加団体に関する紹介記事は、2017年10月2日「【高校生等実習受入事業】夏期に15機関延べ473名の高校生らを受入れました」をご覧ください。

KEKでは、毎年、高校生等実習受入事業に参加を希望する高等学校・中学校等を募集しています。応募については、以下のページをご覧ください。

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