ビームパイプ

蓄積リングの中を回っている電子や陽電子のビームは、気体の分子と衝突するとエネルギーを失ったりして回り続けることができなくなります。そこで、ビームが走るところを細長い真空容器で囲い超高真空状態(大気圧の10兆分の1程度)にします。この真空容器をビームパイプと呼びます。
SuperKEKBの陽電子リングでは、パイプ内の電子によってビームが不安定になるのを防ぎ、放射光による熱負荷を下げるため、ビームが通る中央のパイプの横に「アンテチェンバー(控えの間)」が付いたビームパイプを新たに採用します。SuperKEKBのビームパイプは銅あるいはアルミ合金で作られます。

(「もっと知りたい!SuperKEKB加速器」より)