Belle II(ベル・ツー)
SuperKEKB加速器での実験で生成される膨大な素粒子反応をとらえる、改良型の測定装置がBelle II(ベル・ツー)測定器です。 前身であるBelle測定器の50倍のデータを収集し、粒子・反粒子の対称性の破れや新しい物理法則を探究します。
概要
1999年から運転していたKEKB加速器を改造し、ビーム衝突性能を40倍に増強するため、2010年夏よりSuperKEKB加速器の建設が始まりました。 電子と陽電子のエネルギーは、それぞれ70億電子ボルト(7 GeV)と40億電子ボルト(4 GeV)に変更され、ビームをナノメートルレベルまで細く絞って衝突させることにより、衝突性能を格段に増強します。 加速器の改造にともない、測定器もより高いビーム強度に対応するための改造を行っています。 内側の検出器をすべて新しいものに取り換え、性能の向上を図ります。
これまでのBelle実験チームをもとに新たに結成された国際共同チームには、世界26の国と地域からの113の大学・研究機関に所属する約900人の研究者が参加しており(2018年11月時点)、建設・データ収集および物理解析を共同で行います。 Belle実験で蓄積されたデータの50倍のデータを収集・解析することにより、粒子・反粒子の対称性の破れや宇宙初期に起こったはずの極めてまれな現象を再現し、未知の粒子や力の性質を明らかにします。 それにより、新しい物理法則の解明を図り、宇宙から反物質が消えた謎に迫ります。
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