TYL日仏合同ワークショップ2018を開催

   

湯浅年子ラボラトリー(TYL)のワークショップが5月9日(水)から 11日(金)、奈良市の奈良春日野国際フォーラムで開催されました。このワークショップは、2007年から毎年開催されており、2011年は震災ではやむなく中止となりましたが、昨年のフランス・ストラスブールのユベール・キュリアン学際研究所(IPHC)に次いで、今回で11回目。全体で100名にせまる参加(日本から60人、フランスから31人)があり、素粒子・原子核物理学、宇宙物理学、加速器科学、計算機科学などの分野で行われている日仏および仏韓の共同研究の成果と今年度の計画が発表されました。

KEKは、日仏共同事業の一環として、日本初の国際的女性物理学者である湯浅年子博士の名を冠するTYL、日仏素粒子物理連携研究所(FJPPL)を運営し、フランス原子核素粒子研究所(IN2P3/CNRS)、フランス宇宙基礎科学研究所(Irfu/CEA)と連携して日仏両国の共同研究事業を推進しています。ワークショップは、2012年からは仏韓研究所(FKPPL)との合同で開催されています。

会場となった能楽ホール(奈良春日野国際フォーラム)にてワークショップ参加者の集合写真

初日は、春日野国際フォーラムが誇る本格的な能楽堂を併設したメインホール内で開催され、参加4研究機関・グループの報告や新規提案などのプレナリー講演、授賞式、特別セッションなどが行われました。靴を脱いでの能舞台上での講演は、参加者から「とても新鮮」との感想があり、古都奈良開催のワークショップならでは雰囲気を満喫することができたようです。

2日目には、日仏韓のそれぞれからホットなトピックスの紹介をするキーノート講演があり、日本からはSuperKEKBのコミッショニングの最新状況(KEK:飛山氏)が、フランスからは話題のMachine Learningとその実験解析への応用について(LPC:Gangler氏)、韓国からは着々と準備が済みつつあるIBSのRISP計画の概要とその最新状況(IBS:Kwon氏)が報告され、参加者にとって、各国での素粒子原子核分野の最先端プロジェクトの現況を把握する良い機会となりました。

日仏(FJPPL)及び仏韓(FKPPL)のヤング・インベスティゲーター・アワードの受賞者たち、ならびにFJPPL/FKPPL Co-directorsの集合写真

今年で4回目となる日仏両国の共同研究に従事した若手研究者を対象とする「TYL ヤング・インベスティゲーター・アワード」の授賞式も能楽堂にて執り行われました。選考委員による慎重な審査により、嶼田健悟氏(EPFL)とDima El Khechen氏(CERN)が選ばれ、両氏には賞状と記念品の盾が贈られました。

初日夕方、能楽堂で開かれた「輝く女性研究者からのメッセージ」で若い聴衆にむけて語りかける(左から)飯田(KEK)、市川(京大)、Seo(IBS)、Wingerter-Seez(LAPP)の各氏。

また、今回は、奈良女子大学との共催による「輝く女性研究者からのメッセージ」と題する高校生から一般に向けた特別セッションが企画されました。日仏韓から4名の女性研究者を招いて科学の魅力や研究の醍醐味を若い人に伝えてもらう試みで、英語の講演にもかかわらず50名近い高校から大学院、一般までの幅広い世代の聴衆が研究者に交じって熱心に聞き入っていました。韓国のSeo氏は、今年から創設されたFKPPLの女性科学者賞にも選ばれて、講演前にその表彰式も行われました。

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