極限環境下物質の科学

地球深部を再現し、高輝度光で構造や挙動を調べる

image001.jpg高圧状態をつくるダイヤモンドアンビルセル

地球の中は数千度・数万気圧という極限環境になっていて、人が直接観察することはできません。実験装置でそのような環境を再現し、地球深部での物質の構造や挙動を調べる研究が行われています。実験装置で再現できる高温・高圧状態は極微小な領域に限られるので、高輝度の光である放射光はなくてはならない道具です。

構造物性研究センターでは、地球を構成する鉱物の中でも、鉄を主とする遷移金属と水素を主とする軽元素に特に着目し、これらの元素を含む主要鉱物の高温・高圧下における挙動に関して、 結晶構造変化・磁気構造変化などの観点から、X線回折法、 各種のX線分光法、中性子散乱法などを用いて、新しい地球の姿を捉えようとする研究を推進しています。

下図は、高圧状態を再現するダイヤモンドアンビルセルです。硬い結晶であるダイアモンドをプレスし、高圧状態を作ります。さらに、ここにレーザー光を照射し、高温状態を作りだします。

関連サイト

構造物性研究センター (CMRC)
http://cmrc.kek.jp/