線形加速器を用いた透過型電子顕微鏡
カテゴリ | 加速器セミナー |
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開始 | 2020/03/04 (水) 13:30 |
終了 | 2020/03/04 (水) 15:00 |
会場 | 3号館7階会議室 |
講演者 | 永谷 幸則氏(KEK 物構研) |
言語 | 日本語/Japanese |
連絡先 | 山口 誠哉 (PHS 4091) |
ウェブサイト | |
食堂・売店 | 利用予定なし/0 |
概要
岡崎の生理学研究所において開発・実証された「線形加速器を搭載した透過型電子顕微鏡」に関し、背景、技術、成果ならびに展望を紹介する。
電子顕微鏡では、電子レンズの色収差によるピンボケを抑える必要からエネルギー分散の小さい高輝度の電子ビームが必要となり、直流高電圧を用いた加速方式が用いられる。しかしながら、加速電圧が500kVを超える超高圧電子顕微鏡では、高電圧電源、電子銃や加速管を収める絶縁ガスの圧力タンクが大型化し、除振台を含めた専用建屋が必要になる等、極めて高額かつ大型の装置となり、国内には数台しか存在していない。
近年ではサブミクロン厚を超える厚い切片試料の観察や、資料を回転させながらの撮影で3次元構造を再構成するトモグラフィ法が注目され、安価で小型な超高圧電顕への要求が高まっている。生理研での開発では、市販で小型の200kV電顕の試料部の上流側に線形加速器を、下流側に線形減速器を挿入するなどの改造により500kV電顕を構築した。
鍵となったのは、RF位相の最適タイミングのみに電子を線形加速器・減速器に投入するRFチョッパの技術や、制御の方法、さらには空洞や鏡筒の温度制御であり、その周辺も含めて講演する。
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