物構研談話会(16-03)
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開始 | 2017/01/27(金)15:00 |
終了 | 2017/01/27(金)16:30 |
会場 | 4号館2階輪講室 |
講演タイトル | 高エネルギー光電子分光により明らかにするイリジウム酸化物のバルク電子状態 |
講演者 | 山﨑 篤志 先生 (甲南大学・教授) |
言語 | 日本語/Japanese |
連絡先 | naomi.nagata@kek.jp |
ウェブサイト | |
食堂・売店 | 利用予定なし/0 |
概要
5d電子系化合物では,強いスピン軌道結合に由来して3dや4d電子系とは異なる電子構造が実現し,これに起因した新たな物性がバルクにおいて出現する.今回注目したRuddlesden-Popper型イリジウム酸化物では,系の次元性が増加するに伴って絶縁体から金属へと変化することが知られている.我々は,これらイリジウム酸化物の3次元電子構造を軟X線角度分解光電子分光により調べた[1].エネルギー分解能と/k/_x -/k/_y 面内の波数分解能が高い一方で表面電子状態の寄与が大きい真空紫外領域での光電子分光に対し,これと相補的である軟X線領域の光電子分光では高いバルク敏感性に起因したkz方向の高い波数分解能と,他に対する/d/電子の光イオン化断面積が大きいことから,注目するd電子の3次元バルク価電子帯構造を高い信頼性をもって得ることができるという利点がある.講演では,系の次元性に伴って変化する/j/_eff バンドの振る舞いやkz方向の電子構造に加えて,硬X線光電子分光実験の結果も紹介し,これらの系の物理について議論したい.
[1] A. Yamasaki et al., Phys. Rev. B *94*, 115103 (2016).
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