セラミックス一体型キッカーの開発
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開始 | 2016/11/29(火)13:30 |
終了 | 2016/11/29(火)14:30 |
会場 | 3号館5階会議室 |
講演者 | 満田 史織氏 (公財)高輝度光科学研究センター(SPring-8) |
言語 | 日本語/Japanese |
連絡先 | 小林 幸則(PHS 4551) |
ウェブサイト | |
食堂・売店 | 利用予定なし/0 |
概要
近年、極低エミッタンス電子加速器リングの計画・建設が国内外で進められている。ビームの低エミッタンス化実現のためには、短磁極長で、強磁場の四極、六極電磁石の高密度な配置が必要であり、それに伴い、その他の機器配置スペースも狭小化する。そのため、ビーム入射用キッカーなどもそれらに適合した開発をする必要がある。特に、狭小スペースでの短磁極長でも十分な蹴り角を有することがキッカーに求められるが、そのためには、中心磁場強度の増強が必要である。
本開発は、中心磁場強度を増強させるため、磁極をビームに近接させることを目的に、世界に先駆けてこれまでにない、セラミックスチェンバー壁に長手方向0.3mに渡り空芯コイルを埋め込んだ一体型構造の開発と、その高度な展開である超小口径化と多極化を目指している。開発するキッカーはコイルがセラミックス内表面に突出することなく埋め込まれることでビームインピーダンスを乱すことがなく、空芯型であるためビームへの渦電流生成の影響がない構造となっている。さらに、セラミックスがコイル支持構造と絶縁構造を同時に担うことで、非常に簡潔な全体構造を実現している。本研究は、狭小スペースでの高速性能・強磁場性能を伴うビームハンドリング技術を高め、次世代放射光光源をはじめとした電子加速器の設計、建設に大きな寄与を期待するものである。
本講演では、JASRI/SPring-8で進めている、長手方向に渡りコイルを埋め込み、真空隔壁として機能させる技術開発、コイルを避けたセラミックス内面メタルコーティング技術の成果と、φ60mmチェンバー口径試作機の開発の現状、多極化へ向けた展望について紹介する。
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