高エネルギー電子による光渦の放射
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開始 | 2016/07/28(木)11:00 |
終了 | 2016/07/28(木)12:00 |
会場 | 2号館1階会議室大 |
講演者 | 加藤 政博氏(分子科学研究所) |
言語 | 日本語/Japanese |
連絡先 | 大見 和史 (電話: 4413) |
ウェブサイト | |
食堂・売店 | 利用予定なし/0 |
概要
光渦は螺旋状の波面を持ち、偏光に対応するスピン角運動量とは別に、軌道角運動量を運ぶと考えられている。今日では、光渦はレーザー光を特殊な波長板やホログラフィックフィルターを通すことで容易に発生でき、様々な分野への応用を目指して研究が行われている。一方、佐々木らにより円偏光アンジュレータの高次光が光渦である可能性が示され、その後BESSYやUVSORで実証された。これらの成果により、シンクロトロン光源により真空紫外線やX線の領域で光渦の生成が可能であることが示された。
我々は磁場中を運動する高エネルギー自由電子が光渦を放射するという事実に興味を持ち、古典電磁気学による考察を進めた結果、螺旋状の波面の形成や角運動量の存在について理解を深めることができた。我々は今、加速器や核融合プラズマ、あるいは天体周辺の磁気圏など、様々な状況で光渦が放射されると考えている。その放射波長は電波からガンマ線に及ぶ。光渦は、レーザー光から人工的に合成される特殊な光ではなく、宇宙や実験室で自然に発生し広く存在しているはずである。
本講演では、光渦研究について短く概観した後、UVSORにおける光渦の実証実験について述べ、最後に、高エネルギー自由電子からの光渦放射について議論する。
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