ILC 加速器・物理合同勉強会: LHC高輝度化アップグレード(HL-LHC)と磁石開発

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開始2015/05/15(金)12:30
終了2015/05/15(金)13:30
会場KEK 3号館4階会議室
講演者中本建志さん (KEK)
言語日本語/Japanese
連絡先tsunehiko.omorikek.jp
ウェブサイト
食堂・売店利用予定なし/0

概要

現行のCERN-LHC加速器は、運転初期にいくつかのトラブルに見舞われたものの、その後は順調に運転され、ヒッグス粒子の発見など数多くの物理的成果を上げてきた。しかし、2020年頃には、ビーム衝突点からの二次粒子による放射線損傷のため、ビーム最終収束用超伝導磁石システムが寿命を迎えてしまう恐れがある。一方で、現行の衝突ルミノシティ(設計値1x1034cm-2s-1)のままでは、近い将来に統計精度の改善が見込めなくなることが既に予測されている。これらの背景から、ATLAS及びCMS実験について、ビーム挿入部の機器を新しく入れ替える等により、ピークルミノシティを5x1034cm-2s-1に増強し、10年間での積分ルミノシティを3000fb-1に到達させる『LHC高輝度化アップグレード(HL-LHC)計画』が提案された。既にこのための技術開発や設計研究が、CERNを中心とした国際協力により実施されている。

今回は、LHC高輝度化アップグレード計画の概要を紹介し、特に超伝導磁石や周辺機器に注目して、これまでの研究開発の進展やチャレンジングな技術要素について報告する。

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