物構研コロキウム20 フォトンファクトリーと高圧力科学

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開始2015/04/15(水)10:00
終了2015/04/15(水)11:00
会場4号館1階セミナーホール(主会場)、東海1号館324室(TV会議)
講演者船守展正 教授 (高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所)
言語日本語/Japanese
連絡先山田和芳 物構研所長
ウェブサイト
食堂・売店利用予定なし/0

概要

物質は、与えられた温度圧力条件下で、ギブスの自由エネルギーG = U + PV - TSを最小にするように振る舞う。例えば、ある物質を地球の中心に相当する350GPaまで加圧すると、PV項は10eVのオーダーに達する(注:常圧=0.1MPaにおいてPV項は無視できる)。つまり、加圧とともにPV項が支配的になり、物質の構造や性質は大きく変化することになる。高圧力科学は、物質の高圧下における特異かつ多様な振る舞いを研究する分野横断的な学問である。長い歴史を持つが、圧力容器内の微小試料を観察する必要などから、放射光X線の利用が可能になった1980年代以降に飛躍的な発展を遂げた。日本の高圧力科学の先人達は、世界に先駆けてPFにMAX80(Multi Anvil X-ray system designed in 1980)を導入し、その後に続く研究者達は、光源の高輝度化とともに、高圧技術の高度化を進めて最先端の研究を展開している。本講演では、PFにおける高圧力科学研究の歴史と成果を振り返り、将来を展望する。

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