令和2年度は3団体95名の高校生を受入れました【高校生等実習受入事業】

富士KEKBトンネルで説明を受ける生徒たち

高校生等実習受入事業は、KEKが毎年全国の中学生及び高校生等を対象に、学校では触れにくい研究現場の様子を肌で感じていただくことを目的に、見学、実習、講義を通して自然科学への興味を深めることを目標に実施しているプログラムです。

今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で受入れ中止や来訪のキャンセルがありましたが、3団体95名の高校生の参加がありました。
見学では、展示ホール等でKEK紹介ビデオを視聴後、KEKB展示室、富士KEKBトンネル、先端加速器試験棟(ATF)、超伝導リニアック試験施設棟(STF)、放射光実験究施設(PF)を見学しました。
実習では、霧箱製作、分光器製作にて、KEKで行われている研究の原理を学びました。
講義では、「研究者への道」「宇宙からのメッセンジャー」による講師の専門分野の話や、講師の体験談を聞きました。

研究者への道の講義を受ける生徒たち

生徒たちからは「対となる物質を衝突させたときに起こる現象など、おぼろげにしか知らなかったことが知れて良かった。弱い力・強い力といった新たな気になることもできたので、調べていきたい」「今日の施設見学、講義で理工系分野への憧れがより明確になりました。自分の興味のあることについて、さまざまなアプローチの仕方があると感じ、今後の進路選択においてとても貴重な経験になったと思います。今日お話いただいたことに興味をもったので、よく勉強し理解を深めたいと思いました」「様々な粒子とその周辺についての話を聞き、自分でも勉強してみたいと思えた。科学には多種多様な分野があることを知れた」などの感想が寄せられました。

また、KEKの研究内容について「タンパク質の構造を原子レベルで理解することで、薬を「設計」し、ウイルスの予防となる研究が興味深いと思った。今まで物理はあまり日常生活には関わりが少ないと思っていたが、医療の面でも関係があることを知った」「放射線は、ただ、目に見えない有害なものとしか思っていなかったが、今回の実習を通して、放射線を使って様々な研究や実験が行われ、色々な用途に使われていることが分かった」という感想もありました。

令和2年度受入校

千葉県立佐原高等学校2年生
栃木県立宇都宮女子高等学校2年生
埼玉県立大宮高等学校1年生

KEKでは、毎年、高校生等実習受入事業に参加を希望する高等学校・中学校等を募集しています。応募については、<中学生・高校生教育の実習受入>をご覧ください。

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