国際リニアコライダー(ILC)の加速器開発

KEKでは、次世代の直線衝突型加速器「国際リニアコライダー(International Linear Collider : ILC)」の実現に必須となる、超伝導加速システムの確立・工業化や超高品質ビームの生成・制御技術の確立を目指し、ILC加速器に関連した技術開発を推進するための施設として、超伝導リニアック試験施設(STF)、先端加速器試験施設(ATF)、空洞製造技術開発施設(CFF)を利用して研究開発を進めています。

ILC加速器

目的・ビジョン

超伝導リニアック試験施設(STF)におけるS1グローバル実験

国際リニアコライダー(ILC)は全長30kmを超える長大な直線状の地下トンネルの中に設置される巨大な加速器です。 このトンネル中に電子の加速器と、陽電子(電子の反粒子)の加速器を相対する形で設置し、トンネルの中央部で電子と陽電子を衝突させ、宇宙初期に迫る高いエネルギーの反応を作り出します。 そして宇宙創成の謎、時間と空間の謎、質量の謎に迫ります。 この巨大な加速器を国際協力によって作ろうという合意が世界の多くの素粒子、加速器の研究者の間でなされています。 この計画を進める為に国際共同設計チームが作られ、私たち日本の研究者も世界中の人々と密接に協力しながら研究を進めています。

概要

ATF2ビームライン

リニアコライダーは1960年代に発案され、精力的な研究は1980年代半ば頃から世界各国で始まりました。 日本では1997年から、リニアコライダー計画 に関する全体方針の策定、研究活動の調整、および業務の円滑な推進のため、リニアコライダー計画推進室が設置されてきました。

2004年8月、リニアコライダーの主線形加速器の基本技術として「超伝導」が採択されました。 同年11月には第1回ILCワークショップをKEKで開催し、世界の主なHEP加速器研究所の所長及び220名あまりの加速器研究者の参加が集まりました。

CFFに設置された電子ビーム溶接機

リニアコライダーの開発設計は、現在、世界規模の共同研究によって推進されています。 加速器に関しては、アジア、北米、欧州の加速器学者とエンジニアが設計チーム(GDE)を結成して働いています。 加速器科学の中核的研究機関としての役割を果たす為に、KEKではリニアコライダー研究開発グループを中心としてこの研究に取り組んでいます。

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