ERL計画の推進

次世代放射光源ERLを実現するための関連技術開発や計画の検討、技術実証を推進しています。

目的・ビジョン

次世代放射光ERLの検討や開発を行うために2004年に新設されたのが、ERL計画推進室です。KEKの物質構造科学研究所と加速器研究施設、共通基盤研究施設の研究者が組織横断的な協力を行い、効率のよい研究開発を推進しています。 ERLの実現には、開発しなければならない多くの技術があります。そのため、KEKでは、小型の実証機である「コンパクトERL(cERL)」の開発に着手しています。cERLは、2012年度末の運転開始を目指し、建設が進められています。

概要

ERLの特徴は、従来の放射光をはるかに上回る高輝度性、短パルス性です。電子銃から入射された電子は超伝導加速空洞で加速され、放射光を出しながらリングを回ります。一周して戻った電子はエネルギーが回収された後に廃棄され、リングには常に新しく高品質の電子が周回します。 ERLの放射光は、現在の放射光より2〜3桁高い輝度の光を集光した「ナノビーム」です。ナノビームを使うと、極小の世界の反応を、ピンポイントで、反応の時間を追って調べることができます。また、ナノスケールに特異な構造や電子状態を知り、制御することは、新しい材料の創成へつながります。 さらに、ERLでは現在の放射光より3桁短い100フェムト秒(10兆分の1)のパルス幅を実現できます。例えば、植物の光合成のような、これまでは解明が不可能であった超高速に変化する分子構造や電子状態を捉えることが可能となり、持続可能な社会の実現への貢献が期待されます。 ERL推進室は、コーディネーターと呼ばれる研究者を中心としたオープンな組織になっており、KEKの研究者に加え、日本原子力研究開発機構(JAEA)、東京大学物性研究所(ISSP)といった外部の研究者を含んだ組織になっています。また、米コーネル大学や、米アルゴンヌ研究所の放射光施設であるAPS(Advances Photon Source)など、海外のERL推進グループとの技術協力も推進しています。

関連するWebページ

ERL計画推進室 http://pfwww.kek.jp/ERLoffice/
先端加速器推進部 https://www2.kek.jp/aat/ja/