第1回KEKサイエンスカフェ@青山を開催しました

2017年05月24日

2017年5月24日

グラフィッククリエイターの森川幸人さんが宇宙についての疑問を投げかけ、KEK素粒子原子核研究所(素核研)の中山浩幸助教がわかりやすく解説するサイエンスカフェ「イラストで語る暗黒物質〜"加速器顕微鏡"で迫る宇宙のナゾ〜」が5月17日(水)夜、東京都港区のオラクル青山センターで開催されました。進行役は素核研広報コーディネータ―の髙橋将太さん。会社員を中心に学生、主婦など多様な職種、年代の89人が参加し、参加者は用意された飲み物や食べ物を口にしながら、二人が織りなす素粒子や加速器の世界に入り込み、熱心に聞き入っていました。

オラクル青山センターで開かれた「KEKサイエンスカフェ@青山」

宇宙の膨張について説明するKEK素粒子原子核研究所の中山浩幸助教

カフェは、森川さんが「宇宙はどうやって誕生したのか?」「最初に粒子と反粒子が同じだけできたと言われているが、反粒子はどこに行ったのか?」など、素朴なものから踏み込んだものまで様々な質問を投げかけ、用意したイラストを使って説明したり、その場でイラストを描いたりしながら進みました。中山さんはこれまでに分かっている物理法則や、自身が取り組んでいるBelle II実験で何が明らかになるのかなど、物理学の発展の歴史から最新の研究の状況までを、わかりやすく答えていました。

グラフィッククリエイターの森川幸人さん(左)と中山さん

KEK素核研広報コーディネータ―高橋将太さん(右端)の進行で進められたサイエンスカフェ

参加者からの質問コーナーでは、「研究で何が見つかることを期待しているか」との質問があり、中山さんは「最も楽しみにしているのは、予想していなかったものが見つかり驚かされること」と答えていました。また、「基礎研究者はどういう尺度で評価されるべきか」といった突っ込んだ質問もあり、中山さんは「応用研究と比べ、基礎研究には長い時間と費用がかかる。でも基礎研究への投資を完全に止めてしまうと新たな応用は生まれない。基礎と応用の最適なバランスは、その時々の社会全体で考えていく必要がある。基礎研究について皆さんに判断していただくために必要な情報について、研究者自身の手で社会に発信していきたい。今回のカフェのような形式もそういった取り組みの一つ」と説明していました。

参加者からは、「森川さんの絵が理解の助けになった」「基礎研究がなぜ必要なのか、社会的認知の浸透が重要とわかった」「時間が短かったが、とても楽しかった」などの感想が聞かれました。

関連ページ

森川幸人さんが代表の株式会社ムームー http://www.muumuu.com/company.html
Belle II実験 http://belle2pb.kek.jp/
日本オラクル http://www.oracle.com/jp/index.html