KEKウィンター・サイエンスキャンプ 2015 開催

2016年02月01日

2016年2月1日

2015年12月21日(月)から24日(木)の4日間、KEKつくばキャンパスにて、KEKウィンター・サイエンスキャンプ2015が開催されました。本サイエンスキャンプは、今年からKEKの加速器科学技術支援事業として、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の後援のもと、行われました。参加者は全国各地から集まった24名の高等学校及び中等教育学校の生徒で、 全体で行われる講義や見学の他に、実験と発表から構成されるコース別実習に参加し、研究の進め方を体験しました。

今回のコース別実習では、6名ずつ以下のAからDの4つのコースに分かれて実習を行いました。

【Aコース 素粒子をみてみよう
素粒子・原子核実験に多数使われているプラスチックシンチレーションカウンターを製作し、宇宙から降り注ぐ宇宙線の信号を測定し、その速度を求める
【Bコース 回折でものを見てみよう
光の回折現象を利用して、目に見えない小さなものを測定する
【Cコース 信号を伝送してみよう
信号と電磁波について学んだ後、その原理を用いて信号を伝送する同軸ケーブルの伝送速度と減衰等についての実験を行う
【Dコース 放射線を知ろう
加速器で作る粒子、宇宙から降り注ぐ宇宙線、地球からでてくる放射線など、いろいろな放射線と物質の相互作用の理解を深める計測実験を行う

これら4つのコースの実習はすべて、KEKで実際に行われている研究の原理や手法を、高校等の生徒にも行えるようにアレンジしたものです。 得られたデータを解析し、結果について考察し、仲間と議論して成果をまとめ、他の人に理解してもらうように発表する、 といった研究の一連のプロセスを体験し、生徒たちは研究の楽しさや難しさを学んでいきました。

また、4つのコースの実習は、いずれも4号館1階セミナーホール内で開放的な雰囲気の中で行われ、また、期間中、参加生徒は宿泊や食事も一緒でした。そのため、参加生徒たちは、自身の所属するコース内だけでなく、他のコースの面々とも同じ科学に興味を持つ者同士として、熱心に意見交換する様子が窺えました。

Aコース「素粒子をみてみよう」

Bコース「回折でものを見てみよう」

Cコース「信号を伝送してみよう」

Dコース「放射線を知ろう」

それぞれのコースにチャレンジした受講生には、最終日の研究発表会の後の閉講式にて、山内正則機構長から「未来の博士号」と書かれた修了証書が手渡されました。

参加生徒からは「皆、物理が好きな人たちが集まっていたので、良い友好関係を結ぶことができました」、「今まで扱ったことのない装置を扱うのは難しかったが、慣れたらスムーズに使うことができ、研究者になった感じがしてとても楽しかった」、「自分の憧れてきた研究を実際に行っている方たちと直接話ができ、質問できたことはとても刺激になりました」、「本物の研究者の背中を見て、話を聞くことで、将来の夢として目指す職業の範囲を広げることができました」「人前で話すのは緊張しましたが、自分の言葉で話せたというのが心地よかった」といった感想がありました。

サイエンスキャンプでは、講師であるKEKの研究者に加え、高校生の理科科目の履修状況、理解度や興味の持ち方など、参加する高校生の現状についてのアドバイス及び理解の助けとなるサポートや、宿泊施設での生活指導のために、茨城県内の高校教諭6名の方々にアドバイザーとして2名ずつ交代で全日にわたりご協力をいただきました。特に、初日の開講式後と2日目の夕食後には、参加生徒同士がより親しくなるために、アドバイザーによる「アイスブレイク(=ストロータワー)」、「交流会(=クイズ大会)」の時間がそれぞれ設けられ、参加生徒同士がスムーズに打ち解け合えたことが、本キャンプを行う上で大きな助けとなりました。

アイスブレイク「ストロータワー」

交流会「クイズ大会」

山内機構長と手渡された修了証書とともに記念撮影