高エネルギー加速器研究機構における不適切な会計処理の調査結果と再発防止策について

2014年10月10日

平成26年10月10日

大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構


高エネルギー加速器研究機構(以下、「機構」という。)の平成25年度の機械・設備の発注契約の中に、年度末未納品について不適切な処理があったことについては、平成26年6月17日に発表いたしましたが、その後、機構内に設けた不正使用調査委員会による調査の結果がまとまりました。「架空発注、預け金といった不正使用は認められない」が、42件の契約案件(総額1,886,476,725円)については、「適正な手続きを執らずに年度を越えて納入が行われる『翌年度納入』と分類される不適切な処理である」と認定いたしました。【詳細は、別添の「平成25年度末未納品の不適切な処理に関する報告書」の通り。】

また、過去7年度にわたりまして、同様の事案がないか調査した結果、平成21年度に1件の案件(金額2,997,750円)について、部分的に納入が遅れた事案があることが判明しました。

言うまでもなく、公的研究費を使用して研究活動を行うに当たっては、関係法令、資金配分機関の定めや機構の関係規程等を遵守して研究費を使用することが大原則であり、今回、国民からの期待と信頼を損なう事態を招いたことを厳粛に受け止めております。

機構においては、不正使用調査委員会の調査結果を受けて、教職員に対し訓告等の処分を行うとともに、本件に対する経営責任として、機構長が報酬月額の10分の1を2か月、理事(財務担当)が報酬月額の10分の1を1か月自主返納することを決定いたしました。

また、不正使用調査と併せて、平成26年7月に5人の外部有識者から構成される委員会を立ち上げ、不適切な会計処理の再発防止策について、この度、ご提言をいただきました。機構といたしましては、この提言を受け、以下のような再発防止策を速やかに実行に移します。【委員会報告は、別添の「高エネルギー加速器研究機構における不適切な会計処理に関する再発防止策」の通り。】

(1) 職員の意識改革と責任体制の明確化
    所長、施設長等の管理監督責任を明確化した上でのコンプライアンス体制の強化 等
(2) 物品の調達手続きの見直し
    各監督職員任せとなっていた工程・納期管理について、研究所・施設等及び財務部が関与し、
    繰越が必要となる案件の早期把握を図る
(3) 納入時における点検の見直し
    監督職員、検査職員用の標準的なチェックシートの作成による具体的作業内容の明確化、
    納品検収センターで開梱できない特殊製造物品に対する検収手順の見直し
(4) 資産管理体制の強化
    メーカー預かりの修理、改修時の物品の持ち出しの手続きの規定化
(5) 内部監査の時期、方法の適正化
    過去年度分の案件が中心となっていた内部監査について、年度当初の調査等により
    「適時性」のある監査を実施する

さらに、実施した再発防止策については、フォローアップ調査等により、その実効性を検証し、必要に応じて更なる取組みを行い、高いコンプライアンス意識を持つ組織体制の構築に向けて努力を継続してまいります。機構が日本の加速器科学の総合的発展の拠点として、国内外の関連分野の研究者に対して研究の場を提供するという使命を果たすべく、社会からの信用、信頼回復に努めてまいる所存です。

機構長 鈴木厚人