KEKキャラバン、5月は東京に派遣

2014年06月13日

2014年6月13日

KEKでは学校や社会施設などで行われる授業のサポートとして、地方自治体、NPO等の団体が企画する講習会や勉強会などに講師を派遣しています。5月は東京で実施しました。

工学院大学で講演する郡 和範 准教授

5月10日(土)、工学院大学(東京都新宿区)にて、一般の方を対象に「ダークマター・ダークエネルギーの謎に迫る」と題する講演を実施しました。

講演では、宇宙の進化、そして、ダークマターとダークエネルギーの果たす役割について解説しました。最初に現在の宇宙の大きさについて説明。その後、宇宙の時間をだんだんさかのぼっていきながら、宇宙の始まりを説明するインフレーションモデルについて紹介しました。また、目に見える物質である原子などのバリオンと呼ばれる粒子の生成について、粒子と反粒子の数が同じ、正味のバリオンの存在量がゼロである初期宇宙の状態から、どのように作るかについて、KEKにおけるBelle実験でのCP非対称性の発見を例として解説。また、標準理論では不完全であるため、未知のCP非対称性が必要であり、Belle IIをはじめとする将来実験で、そのようなCP非対称性の発見の可能性があることを紹介しました。

アンケートでは、「宇宙物理学の歴史から現在までとてもわかりやすく、宇宙への興味がますます深まりました」、「素粒子物理学と宇宙論、すごく小さい世界の話とすごく大きな世界の話が同じ土俵にあることに、驚きがある。これからの理論の発展、観測の成果が大変楽しみである」、などの感想がありました。

5月11日(日)には、多摩六都科学館(東京都西東京市)において「分光器を作ってみよう」と題する工作教室を2回実施し、小学2年生~中学生の児童合計38名が参加しました。

作製する分光器は、実際にフォトンファクトリーで研究に利用しているものと同じ原理で光を波長によって分ける「装置」です。自分で作った装置を用いて違う種類の光源の光を観察し、白い光はいろいろな色で構成されていることや、同じような白い光でも分光してみるとそれぞれに違いがあることを学びました。

アンケートでは、「LEDや蛍光灯で分光器での分かれ方が違うこと。分かれ方が違うと、具体的にどういう違いがあるのかという点に興味が出ました」、「太陽からとおい海王星や天王星の色は、何色なんだろうと不思議に思いました」などの感想が寄せられました。

多摩六都科学館で分光器の原理を説明する宇佐美 徳子 講師

組み立てた分光器で光源を観察する様子

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