2014年06月11日

KEKと多摩六都科学館が相互協力協定を締結

調印式ならびに記念イベント「宇宙の謎に挑む素粒子物理学 ~宇宙を見つめる人間、その科学の目~」開催される

2014年6月11日

6月8日(日)多摩六都科学館にて、KEKと多摩六都科学館とのあいだで相互協力を締結する調印式が行われ、KEKの鈴木厚人 機構長と多摩六都科学館の髙柳雄一 館長らが出席しました。

調印式の様子。高柳 多摩六都科学館館長(左)と鈴木 KEK</span>機構長(右)。今回の協定締結は、加速器を使って物質・宇宙・生命の謎に迫る研究を行っているKEKと、地域の学習拠点である多摩六都科学館(小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市)が連携し、科学文化の発展を目指すものです。今後も研究施設の見学会の開催や、研究を身近に感じてもらうために同科学館を活用した教室を行うなど、研究現場で得た知見の普及や新たな学習機会の創造することを目指し、共同事業に取り組んでいきます。

協定締結後の挨拶で鈴木機構長は、「KEKが行っている研究を情報発信してほしいという要望を受けて、2010年からKEKキャラバンという取り組みを始めた。今回の協定をもとに、自分たちから前に出ていくという姿勢で、さらにいろいろな発信をしていきたい。」と抱負を語りました。

また、多摩六都科学館の髙柳館長は、「私自身、KEKの中にいたことがあるので、その研究内容の素晴らしさを知っているし、それを皆さんと共有したい。以前(KEKの前身の1つである)東京大学原子核研究所が立地した町にある科学館として、最先端の研究が私たちの文化の中にどのように関わっているかを、研究者と対話しながら伝えていく場をつくっていきたい。」と述べました。

調印式後は記念イベントとして第1部は羽澄 昌史(はずみ まさし)KEK素粒子原子核研究所教授による「宇宙にはルールブックが存在する!~実験と観察でどこまで宇宙の始まりに迫れるか?~」と題した講演、第2部は「宇宙を見つめる人間、その科学の目」をテーマに、鈴木機構長と髙柳館長によるスペシャル対談を実施しました。

羽澄氏はカリフォルニア大学バークレー校などのグループとともに2012年より国際共同実験「POLARBEAR(ポーラーベア)」で宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の観測に取り組んでいます。会場となったサイエンスエッグでは、世界一に認定された直径27.5 mの大型ドームスクリーンいっぱいに望遠鏡が設置されているチリ・アタカマ高地の360°の景色を映し出してCMBの全天マップと組み合わせるなど、同館ならではの演出で訪れた約160名の方に講演を楽しんでいただきました。

質疑応答やスペシャル対談では、これからの素粒子物理学、そして宇宙の研究がどのような方向に進むのかといった内容に、「30年後には、今現在思いつかないような観測の方法が登場するかもしれない。」(羽澄)、「まだ答えの出ていない多くの問いに挑んでほしい。」(鈴木)と大勢参加していた中学生や高校生へのメッセージが贈られました。

なお、今回の調印式ならびに記念イベント会場では、東京都小平市にある錦城高等学校新聞委員会のみなさんによる取材や、イベント終了後は講演者がお子さんの熱心な質問を受けるなど、活発な交流がありました。

今秋にはまたサイエンスカフェが予定されるなど、今後も共同事業などを通じ多摩六都科学館と様々な相互連携を行っていく予定です。

羽澄氏による講演の様子

鈴木氏と髙柳氏によるスペシャル対談

関連サイト

多摩六都科学館

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