ILC推進準備室の設置について

2014年2月6日

高エネルギー加速器研究機構(KEK、機構長:鈴木厚人)は、このたびILC(国際リニアコライダー; International Linear Collider)計画を推進するため「ILC推進準備室」を設置いたしました。室長は、鈴木機構長が務めます。

これまで、ILC計画実現に必要な加速器と実験用測定器の技術検討や開発については、KEKの「先端加速器推進部・リニアコライダー計画推進室」が中心となり、国内外の研究機関・大学とともに活動を行って参りました。

今回新たに設置されたILC推進準備室では、ILC計画をより具体化するため、技術検討・開発に加えて今後必要となる種々の推進事項に関する準備業務を行うもので、「ILCプロジェクトユニット」と「推進統括ユニット」で構成されます。

KEKではこのILC推進準備室に既存のリニアコライダー計画推進室の機能を漸次統合し、国内外の研究者とともにILCのための国際的な準備研究組織の設立を目指して参ります。

背景:
ILC計画は、全長約30kmの直線状の加速器を建設し、現在達成しうる最高のエネルギーで電子と陽電子を衝突させ、極めて稀な現象を再現し、新たな物理法則を発見、解明する実験です。宇宙初期に近い高エネルギーの反応を作り出すことによって、宇宙創成の謎、時間と空間の謎、質量の謎に迫ります。

2013年6月、世界の研究者チームがILCの技術設計報告書を刊行しました。同年8月には、日本の研究者チームによりILCの国内候補地として、岩手県と宮城県にまたがる北上高地が最適であるとする地質評価結果が公表され、同10月、日本の素粒子物理研究者コミュニティは、日本政府に国際リニアコライダーの日本誘致の要望書を提出しました。

高エネルギー加速器研究機構