全国各地の高校生、素粒子物理学を体験 -Belle Plus2013開催-

2013年9月24日

8月11日(日)から14日(水)の4日間、KEKにおいてBelle Plus(ベル・プリュス)2013が開催され、全国各地から22名の高校生が集まりました。

Belle Plusは、高校生を対象とした研究体験型のサイエンスキャンプです。研究者に直接指導を受けながら素粒子物理学に関する実習や解析を行い、最終的に研究発表を行うもので、実際に研究者が行っている研究活動の流れを体験することができます。2006年にBelle実験グループが中心となって始められ、今ではKEKと奈良教育大学との共催で開催されています。

高校生達は、4つの班に分かれて実習を行いました。「B-Lab(ビー・ラボ)班」はBelle実験のデータを使い粒子を探索。「ワイヤーチェンバー班」はワイヤーチェンバーと呼ばれる粒子検出器を製作し、制作した検出器を使って放射線源からの放射線や宇宙線を測定。「スパークチェンバー班」はスパークチェンバーを使用して宇宙線の天頂角分布の測定を行いました(スパークチェンバーは電気を帯びた粒子の軌跡を放電を起こさせて眼で見る装置)。また「理論班」は素粒子反応を図式化する「ファインマンダイアグラム」の扱い方を学び、それを用いてB-Lab班が得た粒子探索の結果がどう理論的に解釈されるかを検討、B-Lab班との議論を行いました。「ファインマンダイアグラム」を使うと、素粒子反応の反応確率等を簡単に計算できます。

スパークチェンバー班の実習の様子。

B-Lab班の実習の様子。

理論班の実習の様子。

ワイヤーチェンバー班は、実習の合間にBelle II測定器用のワイヤーチェンバーにワイヤーを張る様子を見学しました。

実習や解析のほか、素粒子の基礎に関する講義や、SuperKEKBに向けた高度化を行っているBelle測定器やKEKB加速器などの研究施設見学も行われました。夜に行われた実験実習では、時間や電磁気をテーマとした課題が与えられ、大変な盛り上がりを見せました。また、放射線をテーマとしたサイエンスカフェも行われ、高校生達は熱心に聞き入っていました。

最終日の発表会の様子。参加者同士の活発な質疑応答が行われました。最終日の研究発表会では、実習の班毎に発表を行いました。高校生同士で質問し合ったり、研究者からの質問にも堂々と答えるなど、研究会さながらの活発な発表会となりました。

高校生からは、「より一層研究者になりたいと思った。」「もっと物理を学びたいという意欲がわいてきた」「素粒子や物理について語り合うことができて、とても楽しかった」といった感想が寄せられました。今回の経験や、共に議論した仲間達との繋がりが糧となり、高校生の素粒子物理学に対する興味関心がさらに高まることが期待されます。

研究施設見学の様子。高度化作業中の測定器の建設現場。

参加した高校生とスタッフの集合写真。

補足説明

KEKと奈良教育大学は、研究成果の社会還元及び教育の推進を目的とした連携協定を2012年6月に締結しました。

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奈良教育大学との連携協定を締結

関連サイト

Belle Plus
Belle実験
奈良教育大学 理数教育研究センター