KEK公開講座「質量の起源に迫る」開催される

2013年1月7日

公開講座の様子12月15日(土)、小林ホールにてKEK公開講座が開催されました。KEK公開講座はKEKの研究で蓄積された知見を一般の方に広く紹介し、興味関心を持っていただくことを目的に毎年実施しています。今年度は2回の開催が予定され、その2回目でした。今回のテーマは「質量の起源に迫る」ということで、2012年7月に話題となったヒッグス粒子と思われる新粒子に関する二つの講演が行われました。

最初の講演は「ヒッグス粒子とは何か?」との題で阪村豊 KEK素粒子原子核研究所助教が行いました。阪村氏は標準理論や「場」の概念、さらには南部陽一郎博士が提唱したことで知られる「自発的対称性の破れ」など、ヒッグス粒子に関わる理論的側面を段階的に説明していき、素粒子が「質量」を持つ上で、ヒッグス粒子がどのような働きをしているのかを、例え話をふんだんに用いながら分かりやすく説明していました。

2つ目は「ヒッグス粒子らしき新粒子の発見とこれから」との題で長野邦浩 KEK素粒子原子核研究所准教授が行いました。長野氏はヒッグス粒子らしき粒子を発見した実験の一つであるATLAS(アトラス)実験グループの一員で、測定器や実験の説明を行い、特に自身が関わるトリガーシステムを中心に紹介していました。さらには12月14日に公表された最新結果の紹介も行い、ヒッグス粒子探索の進捗やこれからの展望について述べていました。

今回の公開講座には146名の方にご参加いただき、ヒッグス粒子と思われる粒子に関する関心の高さが伺われる公開講座となりました。

参加者からの質問に答える阪村助教

高エネルギー加速器研究機構をはじめ、ATLAS実験に関わる日本の大学・研究機関を紹介する長野准教授

関連サイト

KEK公開講座
LHC アトラス実験
KEK理論センター
過去の公開講座資料など

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