KEKキャラバン、6月は千葉、茨城、埼玉、福島に派遣

2012年8月8日

KEKでは学校や社会施設などで行われる授業のサポートとして、地方自治体、NPO等の団体が企画する講習会や勉強会などに講師を派遣しています。6月は千葉、茨城、埼玉、福島で実施しました。

霧箱製作を説明する広報室副室長の藤本順平氏6月3日(日)、千葉県立船橋高等学校で1年生34名を対象に「宇宙をつかまえる」と題する講演と、霧箱の製作実習を行いました。
講演では、近代物理学が実験の重要性からはじまったことを説明。現代の素粒子物理学も加速器実験による精密な検証のうえに成り立っていることを紹介しました。また、実際に霧箱を作ることで、素粒子の観測がどのように行われるのかを解説し、測定器の理解を深めました。
講演後のアンケートでは、「加速器が思ったより大規模で複雑だったこと、電子は素粒子の一つであることなど、自分が知らなかったことを知ることができた」、「物理を全く勉強していない状態での講座でしたが、先生のわかりやすい説明により、楽しんできくことができました。質問にも丁寧に答えて下さり、物理が大好きになりました」といった感想がありました。

講演中の素粒子原子核研究所の野尻美保子 教授6月4日(月)には、茨城県立水戸第二高等学校で、320名を対象に「宇宙のはじまりとダークマター」と題する講演を行いました。
講演を聞いた生徒からは、「小さい頃から宇宙の果てには何があるんだろうと宇宙に興味を持っていました。しかし、きっとそんな事は分かるはずがないと思っていましたが、先生の話を聞いて分かる日もいつか来るんじゃないかと思いました。将来、宇宙の仕事にたずさわってみたいと思いました」などの感想がありました。

講演中の放射線科学センター 近藤 健次郎 名誉教授6月13日(水)には、茨城県つくば市の更生保護女性会のメンバー40名を対象に、「放射線・放射能の基礎知識、放射線の健康影響、放射能の除染」についての講演を行いました。原発事故で関心の高い、放射線・放射能の基礎知識、放射線の健康影響、放射能の除染等について分かりやすく説明しました。
アンケートでは、「放射能のこわさも良くわかりました。と同時に自然界に浮遊している本来の放射能を体に取り込んでいたことを知り、おどろきもありました」、「私の家には小さい子供がいるために気にして料理を作っていたのですが、先生のお話を聞いて少し安心しました。このような話を若いお母さん達にも聞かせてあげたいと思います」との声が寄せられました。

講演中の放射線科学センター 近藤 健次郎 名誉教授6月16日(土)には、埼玉県吉川市中央公民館にKEKキャラバンを派遣しました。よしかわ市民講座の参加者約40名を対象に、「放射線・放射能の基礎知識、放射線の健康影響、放射能の除染」と題する講演を行いました。
講演を聞いた参加者からは、「いろいろな報道があり、何を信じたら良いか解りませんでしたが、先生のお話を伺い安心いたしました」、「科学的な裏付けと具体例をあげての話で分かりやすかった。放射能に対する不安をなくすために、どういう情報を得ればよいのか良くわかった」などの感想が寄せられました。

霧箱の製作・実習を行う、齋藤究 助教と高橋一智 技師6月26日(火)には、福島県立磐城高等学校で、福島県高等学校教育研究会理科部会いわき支部のメンバー約30名を対象に、放射線に関する講演会および霧箱実験を行いました。
最初の講演では、放射線に関して説明をしました。放射線はどこからくるのか、 放射線の強さ、 また、身の回りにある放射線、福島第一原発で生成された放射性同位元素の生成過程とその後、放射線とどのように向き合えば良いかについての解説を行いました。続いて、霧箱についての説明を行い、原理と作成のポイントを示したのち、実際に霧箱を製作し、放射線の飛跡の観察をしました。
講演後のアンケートでは、「原発事故がなくても身近な所に放射線が存在することを改めて認識することができた」、「放射線のことについて以前勉強はしていたものの、理論立てて考えることがなかったので、すごくわかりやすい授業でした。身近に見られる放射線として霧箱実験が印象に残りました」などの感想がありました。

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