KEKキャラバン、1月は大分、沖縄、茨城、北海道に派遣

2012年02月15日

2012年2月15日

KEKでは学校や社会施設などで行われる授業のサポートとして、地方自治体、NPO等の団体が企画する講習会や勉強会などに講師を派遣しています。1月は、大分、沖縄、茨城、北海道で実施しました。

image_01.jpg素粒子原子核研究所の郡和範 助教1月6日(金)大分県立大分日田高等学校で、先生と生徒約100名を対象に「宇宙のはじまり」についての講演と霧箱実験を行いました。講演ではまず、宇宙の始まりから現在までの進化についての解説を行いました。特に、現代科学で何が分かっていることで、何が分かっていないことかを紹介しました。太陽系や銀河などの天体や、宇宙の大きさについて解説した後「標準ビッグバン宇宙モデル」と言われる膨張宇宙モデルと宇宙の始まりに関係するインフレーション宇宙理論を解説。現在の宇宙を考える上で課題となっている、ダークマターとダークエネルギーについて解説を行いました。また、最近話題になった「光速を超えるニュートリノ」にも触れ、あまり報道されていない「実験の誤差の可能性」について説明しました。

霧箱実験では、理科室の暗室を利用し、霧箱を用いて実験を行いました。霧箱の説明では、放射線の正しい知識と、ありがちな誤解とを合わせて、解説しました。

講演後には「宇宙についてまだわかっていないことがたくさんあるということがとても興味深かった」「話を聞けば聞くほど分からないことが増えていきました。でもそれが宇宙なんだということを今回教えられました」など、宇宙についての関心が増したという感想が多く寄せられました。

image_02.jpg広報室の森田洋平 准教授1月11日(水)には、沖縄県与那原町立与那原中学校で、中学3年生200名を対象に講演を行いました。「加速器で探る宇宙の謎」というタイトルの講演では、超光速ニュートリノの話題やヒッグス粒子の探索、宇宙が三次元で始まった理由の研究やはやぶさが持ち帰った小惑星イトカワの試料の分析など、多岐にわたる話題を紹介しました。

アンケートでは「ニュートリノが印象に残りました。自分もニュースで聞いていたのですが、光よりもしかしたら速いかもしれなくて、これが本当だったらノーベル賞どころか理論を全てくつがえされるときいてすごいなと思いました」「今日の講演で理科を前よりも好きになりました。また、宇宙がどのようにして出来たのかも知りたいなと思いました」といった感想がありました。

image_03.jpg研究交流推進室の大須賀鬨雄 特別准教授1月21日(土)、茨城県土浦市新治商工会主催の一般向け講演会で「日常生活と放射線」についての講演を行いました。およそ20名を対象に、放射線の基礎について解説。レントゲンなどの有用性も合わせて、宇宙線等の自然放射線が存在することを説明しました。また、霧箱を使って放射線の通った跡を観察しました。

講演後のアンケートでは、「今後の日々の生活に自分の考え方をもう一度見直し、しっかり生活していく指針にしていきます。ありがとうございました」「日常いかに多くの放射線にさらされているかがわかった。また、霧箱で放射線が飛んだ跡が見えた事が興味深かった」などの感想が寄せられました。

1月27日(金)には、北海道大学 学術交流会館にて、「先端加速器科学技術推進シンポジウム in 北海道「先端加速器の世界 いのちを守る、宇宙を創る」が開催され、KEKの鈴木厚人機構長が「ビッグバンを再現する究極の加速器 国際リニアコライダー計画」と題する講演を行いました。アンケートでは「(ILCは)実現させるべきでしょう。ひょっとしたら世界が変わるかもしれない。ケチッてはいけないと思います」「今後も研究成果、進捗状況等をできるだけ多くの人達に向けて報告してほしい」といった声が寄せられました。

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