KEKの記事で振り返る2012年

2012年12月27日

いよいよ2012年も最後の週となりました。今年も年末企画として、これまで紹介した記事を通してKEKの2012年を振り返ります。

ATLAS(アトラス)測定器が観測した素粒子反応。測定された2つの光子のエネルギーが、黄緑色に光る2本の柱で表現されている。(画像提供:CERN アトラス実験グループ)ヒッグス粒子と見られる新粒子の発見

今年の目玉ニュースは何と言っても、ヒッグス粒子と見られる新粒子の発見があったことです。スイス・ジュネーブの欧州合同原子核研究機関(CERN)で大型ハドロンコライダー(LHC)を用いて実験を行っているアトラスグループ及びCMS(シー・エム・エス)グループが、7月4日セミナーを開き、長年続けてきたヒッグス粒子の探索に関して結果を発表しました。両方の実験ともに質量125-126GeV付近に新粒子を観測しています。また、アトラス日本グループは、文部科学省科学技術政策研究所が選んだ2012年の「ナイスステップな研究者」のうちの1組に選ばれました。

KEKの研究成果から相次いでプレスリリース

放射光科学研究施設フォトンファクトリー(PF)は、2012年3月に、初めて放射光の取り出しに成功し稼働開始してから、30周年を迎えました。そして今年もPFからの研究成果が相次いで公表されました。

「光合成機能をもつ有機分子が働く瞬間を直接観察」より

「正常な細胞分裂に不可欠なタンパク質の機能と構造を解明」より

また、東海キャンパスのJ−PARCからも、


その他にも、


といった成果が発表されました。

「大学共同利用機関」として

KEKは大学共同利用機関として、個々の大学では維持が難しい大きな設備を提供し、加速器を使った研究分野のネットワークの中心としての役割を果たしています。これまでご紹介してきた研究成果は、どれも様々な大学や研究機関から多くの人々がKEKに集って産み出されたものです。そこで、ハイライト記事でも、大学共同利用機関について詳しく知って頂くため「大学共同利用のススメ」と称して、奈良女子大学 高エネルギー物理学研究室や、東京理科大学 長嶋研究室をご紹介しました。

これからのKEK

来年はKEKB加速器をSuperKEKB加速器に、Belle測定器をBelle II測定器に改良する作業が進められ、さらにフォトンファクトリーの次世代放射光源として検討を進めている、エネルギー回収型ライナック(ERL)の実証器コンパクトERLが運転を開始する予定です。

ハイライトのコーナーでも作業の進捗や装置の解説などを特集していきます。来年のKEKウェブサイトもどうぞよろしくお願いします。