ZEUS

世界最高エネルギーの電子・陽子衝突実験で、陽子の内部構造やクォーク・グルーオンの振舞いを研究しています。

ZEUS544
ZEUS測定器とその共同研究者達

概要

ドイツ電子シンクロトロン研究所(DESY)には、世界で初めての電子・陽子衝突型加速器(HERA)が建設されました。275億電子ボルト(27.5GeV)のエネルギーの電子または陽電子と9200億電子ボルト(920GeV)のエネルギーの電子または陽電子と920ギガ電子ボルトの陽子を正面衝突させます。KEKの素粒子原子核研究所を中心とする日本グループは、国際共同実験ZEUSグループの中核として重要な役割を果たしました。測定器建設においては、カロリメータ、トリガー、シリコン検出器などを担当しました。1992年から実験が始まり2007年に運転が終了しました。
ZEUS実験は、電子をプローブとして陽子の内部を探る、いわは巨大な電子顕微鏡実験です。実験では、陽子の大きさの1000分の1程度までの構造を探り、陽子を構成しているクォークやグルーオンの分布を詳しく測定して、その振る舞いが量子色力学(QCD)でよく記述できることを示しました。一方、レプトンとクォークの間の相互作用を精密に調べることにより、新相互作用、新粒子の探索も進めましたが、このエネルギー領域では、「標準理論」を超える物理の兆候は見られませんでした。しかし、ZEUS実験で得られた陽子内部のクォークの分布などの結果は、LHCなどより高いエネルギーでの衝突実験のための重要な基礎データになっています。


関連するWebページ

ZEWS実験のページ http://www-zeus.desy.de/
ZEWS日本グループのページ http://research.kek.jp/group/zeus/index.html

関連する研究施設

DESY http://www.desy.de/